初めてのキノシタホール。
名画座。
何年か前にリニューアルされて、まったくそれらしくないモダンなビルディングになった。
気になってた、杉浦日向子の漫画をアニメにした「百日紅」がかかるという。
原作は、ずいぶん前に図書館で全8巻、ハードカバーの杉浦日向子全集で読んだ。
江戸時代を体験するような読書体験であった。
それを読んで以降、漠然と江戸時代の暮らしに興味がわき、あこがれをいだくようになった。
絵も物語もクオリティが高く、大人が読む漫画だと思った。
その漫画の世界を壊されるのがいやなので、見ずにおこうと思っていた。
しかし、主人公の吹き替えをした杏さんが、杉浦日向子の大ファンであると知って考えが変わった。
美しい映画であった。
主人公、葛飾北斎の娘、お栄さんと杏さんは、イメージがぴったりだったので、杏さんのことが好きになった。
美しい色であの日読んだ漫画の世界がよみがえった。
ここちよい余韻に浸ることができた。