名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。
来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。
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藤前干潟
今日の満潮時間 4時37分 潮位219cm
今日の干潮時間10時48分 潮位 52cm
昨日・今日の藤前干潟は、春のシギ・チドリの渡りの観察には今シーズンで一番適した週末でした。
週明け12日の水曜日は大潮でお昼ごろに干潮時間を迎えますが、昨日今日ぐらいの午前中に迎える中潮の干潮潮位が一番見やすい日で、日中は多くのバードウオッチャーやカメラマンを多く見かけました。
↑ダイゼン・オオソリハシシギ・ハマシギの混群
午前中の中潮の日は、潮の引き初めに活発に動き出すシギ・チドリを観察した後でもさらに数時間観察しても観察館の開館時間に十分間に合います。
今日も一番最初に干出する導流堤の干潟に集まってきたシギ・チドリは、他の干潟が干出し始めるとそれぞれ群れになって再び他の干潟に移動していきます。
ダイゼンやハマシギ、オオソリハシシギの群れは左岸をスルーして導流堤先端の干潟に移動していきましたが、ハマシギの一部の群れは左岸に向かってきました。
ハマシギの群れの中には赤い夏羽のトウネンも混ざっています。
今日はイベントの準備や対応があった為、カウントを行う余裕はありませんでしたが、昨日とほぼ同数のシギ・チドリが飛来して居るようです。
1,000羽以上ハマシギが藤前干潟に残っているうちに、トウネンの飛来数が増えてくるともっと賑やかな藤前干潟になるのですが、ハマシギ以上にトウネンの飛来数が毎年安定しないので2種合わせて3,000羽になるのは近年難しくなりました。
オオソリハシシギやダイゼンが導流堤先端に移動したのをスコープで観察していて、ふと目の前を見るとオグロシギが1羽飛来していました。
昨日、宝神下水排出口前の干潟に飛来していたオグロシギです。
今日も干潟の上に生息している小さな巻貝をついばみながら宝神下水排出口前の干潟まで移動していきました。
ここ数年は栄養豊富な宝神下水排出口前の干潟に飛来するシギ・チドリが増えてきました。
庄内川河口の干潟に上流から流れてきた砂が積もり底生生物が減ったためでしょうか?
春の藤前干潟では飛来数の少ないオグロシギなので、見つけると嬉しいシギです。
日が昇って陽炎も目立ってきたし、藤前干潟全体が黄砂で霞み始めたので観察館に出勤です。
そして、今日は愛鳥週間イベントの2日目で、午前中は藤前干潟の野鳥観察会、午後は野鳥のおはなしを開催しました。
今日の午前中は昨日に比べて青空が見え、日差しはありましたが、冷たい風が吹き、お昼に近づいてくると北西の強風が吹き出しました。
しかし、チュウシャクシギやキアシシギ、トウネン、ダイサギなどを間近に見てもらうことができました。
現在、庄内川左岸堤防は工事中の区間があり、高水敷が通行止めになっているので、堤防まで歩いて行ったグループは堤防上から観察を行いました。
そして、観察中には、今季初確認のササゴイを発見し、みなさんに見てもらうことができました。
今日の野鳥観察会で見られた鳥は19種類でした。春の藤前干潟の醍醐味であるシギ・チドリをじっくり見てもらえたので良かったです。
午後からの野鳥のおはなしは、NPO法人藤前干潟を守る会の間部裕子さんに「鳥類のからだのつくり初級編」というテーマで、鳥のからだの特徴などをお話してもらいました。
骨格標本や翼など、たくさんの標本も用意していただき、実物を見ながら、鳥のからだの特徴を楽しく、分かりやすく学ぶことができました。
講師の間部さん、ありがとうございました。
昨日、今日と開催した愛鳥週間イベントは無事、終了しました。
参加いただいたみなさんもありがとうございました。
なお、実は、愛鳥週間は明日5月10日から16日までの1週間です。
この時期は春の渡りの時期で、野鳥を観察するのに適した時期です。
藤前干潟でもまだしばらく春のシギ・チドリを観察することができます。
野鳥観察を楽しみ、さらには野鳥や野鳥の生息する環境について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
※明日は休館日です。
明日の満潮時間 5時03分 潮位231cm
明日の干潮時間11時19分 潮位 46cm