自分の周りの空を写します
北東気流の街に生まれて
The times are tough now
来月末で解雇すると通告された。
今勤めている清掃会社は、
その前の会社が2年連続で前年比1割引で入札を受けて、
今年も更に1割引を求められたので、断った入札を
受けた会社だと、前の会社のリーダーから聞いている。
さらに親会社が入札を取り、下請けに下ろし、
実際は孫会社が業務を行っている。
当然、大赤字だという噂は誰もが話している。
初めの面接で、僕が働いている朝の作業が無くなり、
夜間に行うので、僕は辞めてもらうと言われた。
僕も仕事が無いのでは、どうにもならないので、
仕方ないと思った。
ところが今日、本当に朝の業務を今後行わないのか?
もしあるのなら、嘘をついたことになり不当解雇になります。
と問い詰めたら
「あなたは協調性が無いので辞めてもらいます」
と言い出した。
その後、了解を取って発言をメモした。
あまりにも不快なのでショッピングセンターの管理部門に
話すつもりでいる。
どうにもならないだろうけれど。
僕はこのショッピングセンターが開店して1ヵ月後から、
ここの清掃の仕事に就いた。
入札で清掃会社が変わり、今は3社目になっている。
会社には何の恩義も感じていないが、
僕はこのショッピングセンターに愛着を持っている。
開店後のにぎやかだった時期。
いろいろな店があり、若い人が行き交い、
僕はここで働いているのがうれしかった。
毎日ガラスを拭いていると、出勤してくる店員さんに会い、
言葉をかわして楽しかった。
床を剥がしての大改装工事の時も営業を続けていた。
毎朝来ると床が工事の粉塵で真っ白になっていた。
必死になって掃除して終わらせて戻ってくると、
また開店時間ぎりぎりまでの工事で白くなっていた。
天井近くの壁が開いている為、館内にツバメが入ったので巣を取り除いた。
そのうちに鳩が入り巣を作り、床に糞を落とすようになった。
毎朝トイレットペーパーで取って周ったものだ。
アイスクリーム店のカウンターに落ちたのには参った。
天井の雨水から全ての下水の配管が1階の1本の管に集まる為、
大雨になるとマンホールのふたが飛んで床が水びたしになった。
それでも仕方ないなと笑って働いた。
前の会社でのリーダーが休みの時に、
台風が上陸する予報が出た。
「館内を守って下さい。頼みます」
と伝言された。
僕はウルトラ警備隊かと笑った。
みんな懐かしい思い出だ。
僕はこのショッピングセンターで一生懸命働いた充実感を持って、
ここを去りたい。
何よりもここで出会うことが出来た大切な仲間
(この仲間だけ僕と同じに解雇通告された)
を大切にしたい。
「同じ思いを持っているのだと」
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