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礎20号特別号原稿その2

僕が通っている病院の文集に投稿した原稿の2作目です。
よろしかったら読んでみてください。

「脳天気予報士にはブルース・スプリングスティーンが付いている」
                        ウエザーマン H.O.
僕は職場の朝礼で法律が改正されて厚生年金加入条件が変わると言われた。僕も厚生年金に入れるのかと思ったけれど、リーダーから「残業を減らして加入条件にかからないようにします」「厚生年金に入るには大幅に勤務時間を増やさなければいけない」と言われた。

僕はがっかりした。そうして不安定になった。そして被害的になっていった。僕が一番損をしている。一生懸命働いているのに報われないとソーシャルワーカーさんに電話で話した。

診察日になり新しい主治医になった最初の診察。僕は僕の一番の関心事、将来の不安を話した。それだけを話した。先生は書きながらうなずいてしっかり聞いてくれた。「そうですね」と言ってくれた。僕は先生に聞いてもらえたと感じた。そうしたら急に気持ちが楽になった。
べてるの家でもよく言われているけれど、自分を語ること、そしてそれを聞いてもらうこと、それをしてもらえたと感じた。

診察の後、僕は病院の売店で礎が置いてあったので買って読んだ。前号の礎で僕が書いた文章を読んだ。そうだ僕はやりたいことをやっていると上手くいくのだ。「他人事メソッド」も自分がやりたいことをやっていると活用出来るのだ。
そうだ。僕には僕の好きなブルース・スプリングスティーンがあるではないか。前回アメリカ、ニューヨークに行って彼らのライブを観たではないか。「BRUCE PLEASE COME TO JAPAN」と書いたボードをステージ前で掲げてブルースに見てもらったではないか。あの時の充実した気持ちを思い出そう。

僕の仲間(まだ僕がそう思っているだけかもしれないけれど)がアメリカ、ニュージャージーに彼らのライブを観に行った。僕はそれを応援した。
そしてブルース・スプリングスティーンのファンみんなの悲願、ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドの来日公演を実現させよう。そうなのだ、僕はやりたいことをやっているとすごく調子がいいのだ。僕はすっかり惑わされていた。これではダメだ。
僕は【うれしい。楽しい。ありがとう】でやっていこうではないか。
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礎20号特別号原稿その1

僕が通っている病院の文集に投稿した原稿です。
僕のライフワークです。よろしかったら読んでみてください。 

「脳天気予報士リクエストボードを掲げる」
                             ウエザーマン H.O.
僕が観に行ったニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンでのブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドのライブ。その時のライブ映像をファンの人が作ったブルーレイとして手に入れた。そこに僕が映っている。僕の一生の宝物だ。
ステージ上のブルースが僕に近づいて来た時、今だと思って僕はボードを掲げた。僕はブルースが見てくれたのを確認した。その時の映像がある。
僕の後ろの人が撮った映像。僕の掲げたボードが裏から紙が透けて見える。【BRUCE PLEASE COME TO JAPAN】と見える。そしてライブの終盤、「THUNDER ROAD」という曲の時にはブルースが近くに来てくれるのをうれしそうに見ている僕の横顔が映っている。ライブ前に話をしたおじさんがうれしそうな僕を見て微笑んでくれている。

その時の映像を観られるのはすごくいい。幸せを感じる。僕はブルース・スプリングスティーンのライブを日本で仲間と観たいなと思う。僕はブルース・スプリングスティーンのライブは仲間を具現化していると思う。僕も仲間が欲しいなと思う。

ブルース・スプリングスティーンのファンのオフ会で僕のニューヨークでの行動も認めてもらっている。たすきをつなぐように【BRUCE PLEASE COME TO JAPAN】のメッセージが引き継がれている。僕が観に行った後も仲間が観に行くブルースのコンサートでそのメッセージをみんながブルースに見せている。

ブルース・スプリングスティーンのライブは僕の夢なのだと思う。初来日公演に僕はチケットをやっと手に入れていたのに入院してしまい観に行かれなかった。僕の夢は崩れた。それで終わりになってもおかしくなかった。でも僕の夢は不思議と続いた。

The older you get,The more it means.
歳をとればとるほど、物事の意味がより深まってくる
ブルースが前回のツアーのライブの最後で話した言葉。

今回のライブツアーではアルバム「The River」を特集している。このアルバムの終盤、「The Price You Pay」という曲で生きていく上で払わなければならない代価に抵抗する姿勢が描かれている。この曲でアルバムは終わってもいいと僕は思っていた。でもこのアルバムには続きがあるのだ。「Drive All Night」という曲。この曲では主人公の夢が破れて、それでもなお大切なものを求めて主人公は
I’m gonna drive all night I’m gonna drive all night I’m gonna drive all night
一晩中車を運転して探し出すと繰り返し歌い続ける。
人はその人の夢が叶っても、あるいは夢が叶わなくても、その後も生きていかなければならない。死ぬまで生きていかなければいけないのだ。
それを僕はニューヨークまで来てブルース・スプリングスティーンのライブを実際に見て感じた。疲れてきて立っているのもつらくなってきたその時に感じた。僕は実際にブルース・スプリングスティーンのライブに行って、目の前で演奏する彼らを見て、僕は足が痛くなり立っているのがつらくなった時に「Drive All Night」の持つ意味がわかったのだ。

オフ会では僕みたいなのがアメリカに行ってブルースのライブを観ているのだから自分も行ってみようと思ってくれる人がいるみたいでうれしい。たすきをつないでくれていると感じる。

今日、ライブのブルーレイをまた観た。彼らの演奏がすぅっと入って来た。こんなこともあるのかと意外だった。僕はこれからも一生懸命に生きて、彼らのライブを僕が知り合えた人たちと観たい。それまでは
Stay Hard,Stay Hungry,Stay Alive 
こころを強く持ち、飢えたままで、生き生きと生きる。
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