自分の周りの空を写します
北東気流の街に生まれて
「舞台」西加奈子さんを読んでの感想
この本は葉太がニューヨークに旅行に行った時の話。
僕も来年4月のニューヨーク旅行にこの西加奈子さんの本「舞台」を持って行こうと思う。
葉太は小紋扇子という作家の「舞台」という本をニューヨーク、セントラルパークで読むというのが一番の目的でニューヨークに来た。
でも葉太は素の自分を出せないで絶えず演技をしている。そして演技をしている自分を自覚して嫌悪する。
僕が前にニューヨークに行った時に「地球の歩き方 ニューヨーク」を僕も読んだと思い出した。
でも僕はあまり熱心に読まないでブルース・スプリングスティーンのライブとブルース・スプリングスティーンのライブ会場で出待ちでサインをもらうのに集中したけれど。
そして僕はライブに感動してサインももらえた。大成功だった。
一方で葉太は葉太なりのニューヨークの過ごし方をする。
すごく損な生き方に僕は感じた。でも僕もそうなのかもとも思って読んだ。
皆が演技しているのでは。葉太はそれを感じていないのかな。
すごい。太宰治か。演じている自分を恥じている葉太。僕も「人間失格」を読んで「ワザワザ」と言う竹一の話を覚えている。
でも僕はそれを忘れようとしていたと気が付いた。「人間失格」を思い出したくなかった。
「人間失格」は僕にとって恐ろしい本だ。それを楽しく思い出させてくれる。
いかにもセントラルパークらしいセントラルパーク。そこにいる葉太。でもそれでいいんじゃないかなと僕は思った。
そしてセントラルパークでアクシデントに遭う葉太。ニヤニヤと笑う葉太。まさに太宰治だな。
その時の葉太の気持ち、つらかっただろうな。そしてその後苦しんで素の自分に成れた。
僕もニューヨークで素の自分、演じていない自分に成れるかな。今度のニューヨークで何を感じるか楽しみだ。
葉太にとっての小紋扇子は僕にとってのブルース・スプリングスティーンだと思う。
みんな誰もが何かの役を演じているのだな。誰かの為にそして自分の為に。
僕はブルース・スプリングスティーンの曲「ハングリーハート」が浮かんだ。
僕は今度のニューヨーク旅行でこの本を持って行こう。読めるかな。何を感じるかな。演じている僕に何を感じるかな。そして素の僕に出会えるかな。僕は最近心配に成って来たけれど楽しみに成った。
僕は「人間失格」が一番嫌いな本でこの「舞台」が一番好きな本なのかもと思いました。
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