落葉松亭日記

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民主党小沢代表の訪中

2006年07月02日 | 政治・外交
民主党小沢代表 3日から訪中 2006/07/02NHK
民主党の小沢代表は、3日から中国を訪問し、胡錦濤国家主席ら中国首脳らと会談して、小泉総理大臣の靖国神社参拝などで冷え込んでいる日中関係の改善のため、民主党が積極的な役割を果たす考えを伝えることにしています。
小沢代表は、菅代表代行や鳩山幹事長とともに、3日から6日間の日程で中国を訪れ、滞在中、胡錦濤国家主席や呉邦国全人代・全国人民代表大会委員長ら、中国の最高指導者と会談することにしています。一連の会談で小沢代表は、小泉総理大臣の靖国神社参拝などで日中関係が冷え込んでいる中、中国共産党との政党間の交流を進めることで、両国の関係改善に民主党が積極的な役割を果たす考えを伝えることにしています。また、会談では、北朝鮮の核開発問題やイラクへの復興支援のあり方、それに国連改革など、両国が直面している外交・安全保障上の課題についても、幅広く意見が交わされる見通しです。

 小沢氏は以前「訪中にはためらい」とのニュースがあった。
小沢氏訪中にためらい 秋波に警戒感「利用されるだけ」(06/08 00:51)産経
 民主党の小沢一郎代表が9月の自民党総裁選前の訪中にためらいを見せている。同総裁選で争点になりそうな靖国問題などで中国側の宣伝に利用される懸念があるためだ。一方、党内には小沢氏の対中パイプを生かし、訪中してアジア重視の姿勢をアピールすべきだとの意見もくすぶっている。
 小沢氏の訪中計画が浮上したのは同党最高顧問の羽田孜元首相が訪中した5月以降。羽田氏が唐家せん国務委員と会談した同月11日、唐氏が小沢氏について「古い友人」と評し、訪中を招請した。唐氏は羽田、小沢両氏が日中友好の「井戸を掘った」自民党旧田中派に所属していたことにも触れ、日中関係に果たした役割を高く評価した。
 中国側の招請に小沢氏サイドも国会閉会後の7月訪中をいったんは検討。靖国神社参拝をめぐる問題などについて意見交換する考えだった。
 だが、反小泉政権、反自民党の対立軸路線を鮮明にする小沢氏が中国要人と会談すれば、「小泉政権下、対日強硬姿勢を崩さない中国側に間違いなく利用される」(民主党関係者)と判断。9月の自民党総裁選前の訪中は見送り、来夏の参院選の候補者選定に全力を注ぐべきだとの考えに傾いたようだ。
 自由党党首時代の平成14年4月、中国の軍拡を牽制(けんせい)して、「日本は一朝にして何千発の核弾頭を保有できる」と発言。中国側から表向き「無責任で挑発的」(外交部)との批判を浴びたが、実際のやりとりでは相手方から「その通り」との言質を引き出した。今春には、来日した中国共産党対外連絡部の幹部らに「あまり調子に乗ってはいけない」とクギを刺した。
 対中強硬派に見える小沢氏に中国側が秋波を送るのは、靖国問題に関する最近の小沢発言を歓迎している面もある。小沢氏はA級戦犯問題について「中国や韓国に言われるまでもなく日本国民に対し戦争を主導した責任がある」(4月9日のNHK番組)と発言した。これを国営新華社通信が詳しく引用して報道した。今月6日も「天皇陛下が堂々と参拝できるよう本来、あるべき姿に戻すべきだ」と述べ、A級戦犯の合祀(ごうし)の取りやめを主張した。
 「北京に行こうが東京にいようが、(靖国問題では)同じことしか言わないんだから、訪中してもしなくても自分の考えは変わらない」というのが小沢氏の持論だ。
 自民党総裁選で争点になりそうな靖国参拝問題に関し、中国側が首脳会談を取引材料に揺さぶりをかけてくる恐れもある。中国側のラブコールに小沢氏が気乗り薄なのも、同総裁選の行方と中国側の出方をうかがう、したたか戦略があるようだ。

 どういう思惑か、結局は訪中することになったらしい。

 前原前代表は「中国脅威論」をぶって胡錦涛主席に相手にしてもらえなかった。中共の対日外交方針は徹底していて媚中派議員なら相手になろうということなのだろうか。

 対中貿易は好調で伸びており経団連会長も首相の靖国参拝は経済活動に影響していないと明言していた。大局的な見方ならば「日中関係改善」という文言で十分と思うが、媚中派は日中関係をなにかにつけ「小泉総理大臣の靖国神社参拝などで冷え込んでいる」という。もっともこのフレーズはNHKが付け加えているのではないかと私などは疑心暗鬼になっている。

 靖国参拝問題を外交カードにする中共に対して政党もマスコミも一枚岩で対処するのはそんなに難しいことなのかと思う。