落葉松亭日記

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相撲の八百長

2011年02月09日 | 世相
メルマガ「日本の進路★0824★110208★」より
http://archive.mag2.com/0000173950/index.html

表題: 八百長の根源は、相撲協会が定めた「力士の月給」制度にある、 幕下力士でも生活可能にせよ
福井龍生 f9lcl@yahoo.co.jp

八百長問題で揺れる日本相撲協会は2011年2月6日、臨時理事会において、2011 年3月の春(大阪)場所を中止すると発表しました。

勝負を争う運動(スポーツ)競技の不正(八百長等の)問題は、栄誉(名誉) が主体でカネ(賞金・収入・生活)とは無縁の「アマ」、栄誉(名誉)もある がカネ(賞金・収入・生活)が中核的な存在の「プロ」とは、分けて考える必 要があります。

「アマ」(学校・趣味グループ等)の勝負競技の場合、八百長等の不正の余地 は、一般的に非常に「稀=まれ」と申せます。しかしながら、生活がかかって いる(カネが主たる目的である)「プロ」の勝負競技の場合、プロレス等を典 型例として、勧善懲悪を念頭に置き(悪役が最後には負ける)、勝負結果を談 合して実施されている「八百長風」競技を、観衆側でも容認して来た歴史的な 経緯があります。

神事に発端を持つとされる「相撲」の場合について言及します。

 A、現在問題となっている多員数間・或は介在(仲介)者を持つ組織的(計 画的)な「八百長」は、極めて悪質であり断固として排除されるべきです。

 B、力士当事者同志の相互扶助的で「阿吽の呼吸」の「貸し借り」は、旧来 から伝統的に存在し、観衆も黙認して来ました。

 (注1) 阿吽の呼吸: 一時的な(当場所に限る)体調不良の力士を庇って 、引退へと追い込まれないように、力加減をする。7勝7敗力士の勝ち越しを、 今場所は負け越し(8敗以上)が確定した力士側が、それとなく支援する。

 C、十両力士・元十両力士を中心に、不正(八百長問題)が頻発しているの は、相撲協会が定めた「力士の月給」制度に、根源(欠陥)があると言わざる を得ません。──ここが最大の不正(八百長)原因と申せます。

 (注2) 力士の月給
横綱:282万円、 大関:234.7万円、 関脇・小結:169.3万円、
平幕:130.9万円、 十両:103.6万円、
幕下・三段目・序二段・序の口: 完全にゼロ円(無給)

 D、十両と幕下上位とは、対決(取り組み)が常時存在し、行き来(上り下 り)をしている力士が相当数あります。相撲の力量でも大差がありません。に もかかわらず、月給100万円以上とゼロ(無給)では、「貴族と奴隷の差異」 があります。

 E、前項(十両と幕下)の巨大格差が、最大の不正(八百長)原因と申せま す。十両と幕下を往復している力士の中には、年齢的にも30歳前後に達し、妻 帯したり、親に仕送りをしている者があります。かかる力士としては、幕下陥 落は致命的です。如何なる不正=八百長を断行してでも、十両に残留したいの です。

 F、相撲界に数年~10年以上も踏みとどまって頑張っている力士達は、役力 士(有名な横綱大関、人気者の幕内力士)の如き興行的な人気は無くとも、相 撲協会を底辺で支えているのです。彼等にも「生活」があり、カネも必要であ ります。

 G、不正(八百長)の全容解明及び、当事者の厳正な処分を叫んでいる識者 もあります。しかしながら、おそらく、「労」多くして「効」少なし、つまり 、徒労に終わると予測しています。完全な(蒸留水の如き)真水には、「魚は 住めません」、世の中には、多少の「よどみ」(不透明部分)が極めて重要で あります。

私共は真っ先に、力士の月給システムの抜本的な改革を提言したいです。幕下 全員或は、幕下上位~中位者に対して、「無給を有給へと変更」すべきです。 相撲協会側に、幕下力士に月給を渡す財政的な余裕が不足していれば、十両以 上の月給を削減してでも、断行すべきです。

試案を提示致します。階層の格差を縮減し、なだらかにします。

横綱:230万円、 大関:200万円、 関脇:170万円、小結:150万円、
平幕:平均で110万円(傾斜方式)、筆頭130万円、幕尻90万円
十両:平均で70万円(傾斜方式)、筆頭80万円、最下位60万円、
幕下:筆頭45万円とする傾斜方式で漸減し、上位者及び中位者止まりか、最下 位まで、数万円程度支給するか?
三段目・序二段・序の口: 当面は「徒弟」制度の名残と協会の財政状態を勘 案し、完全にゼロ円(無給)でやむなし。

(日本の進路、No.0824、八百長の根源は、相撲協会が定めた「力士の月給」 制度にある、幕下力士でも生活可能にせよ、完)

当方は幕下は無給であることは知らなかった。
つまり徒弟制度のように、食べることは補償されていて、下働きをしながら身体を鍛え技術を盗み磨き、ハングリー精神、名誉欲旺盛なもののみが這い上がり、横綱まで上り詰める厳しい勝負の世界と思って観戦していた。
なぜ、八百長をするのか、生活のためだけという理由ならば、幕下も有給にすればいいかも知れない。
有給にしたところで格差はあるわけで、やはりモラルの問題が大きいのではないだろうか。