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東京「昭和な」百物語<その32>唄2

2017-10-16 23:47:47 | 東京「昔むかしの」百物語
思い出すたくさんの、戦後すぐの歌謡曲。

傷痍軍人の姿を横眼に見ながら渋谷の恋文横丁、新宿の小便横丁、ゴールデン街、銀座の柳に並木通り、数寄屋橋、日比谷公園、日劇、上野アメ横、あちこち行きまくった。
ラジオに耳を傾ければ、不安定な音声、音曲の向こうに、「新諸国物語」や「ヤン坊ニン坊トン坊」に、「私は貝になりたい」なんていう日本初のテレビドラマもあった。「光子の窓」などと言う番組もあった。草笛光子が魅力的だった。子どもにはグラマラスで刺激的だった。

「お富さん」  春日八郎
粋な黒塀、見越しの松に、婀娜な姿の洗い髪~
「熊祭(イヨマンテ)の夜」 伊藤久男
イヨマンテ~燃えろ篝火~
「桑港(サンフランシスコ)のチャイナタウン」 渡辺はま子
サンフランシスコのチャイナタウン~
「上海帰りのリル」 津村謙
リ~ル、リ~ル、どこにいるのか、リ~ル~
「高原列車は行く」 岡本敦郎
汽車の窓からハンケチ振れば、牧場の乙女が花束投げる~
「君の名は」  織井茂子
君の名はと尋ねし人に~
「おーい中村君」   若原一郎
おーい中村君、なーんだい三郎君? いかに新婚ほやほやだとて~
「コーヒールンバ」 西田佐知子 
昔アラブの偉いお坊さんが~
「アカシアの雨がやむとき」 西田佐知子
アカシヤの雨が止むとき、このまま死んでしまいたい~
「ガード下の靴磨き」  宮城まり子
赤い夕陽がガードを染めて、ビルの向こうに沈んだら~
「星の流れに」  菊池章子
星の流れに身を占って、どこをねぐらの今日の宿~
「テネシーワルツ」  江利チエミ
想い出懐かし、あのテネシーワルツ~
「ミネソタの卵売り」   暁テル子
ココココこコケッコ~、私はミネソタの卵売り、町中で一番の人気者、つやつや生みたて買わないか~卵に黄身と白身がなけりゃ、お代はいらないココココこコケッコー~

昭和20年代、30年代の歌謡曲。ボクが好きでよく歌った曲Best10+α。本当はもっとある。
どういうわけかほとんど歌詞もうろ覚えだが覚えている。
今聞き直し歌詞を見直すと、なんとも明るく心の弾む曲が多かった。
明るい曲も多かったが、「死」「貧しさ」といった切実な言葉も普通に使われていた。

昭和歌謡は、実に心の奥底に張り付いたまま、60年をボクの心のママ生きている。
凄いものだな。

暁テル子の「ミネソタの卵売り」は、忘れようにも忘れられない、ボクの中ではナンバ―ワンに素晴らしくポップな唄だった。


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