上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

寝耳に水

2010-03-21 | 動詞
みなさん,몽둥이と방망이の違いが分かりますか。

몽둥이も방망이も物をたたくのに使う棒です。
しかしこの二つは,形も使い道も全く違います。

방망이が使われている単語には빨랫방망이(洗濯物をたたく棒),다듬잇방망이(砧を打つ棒),砧を打つ棒, 야구 방망이(野球バット)などがあります。

このように,そのものの形や使い道が決まっている物を방망이といいます。
방망이は物を打ったり,たたいたり,伸ばして形を整えたりするのに使う太い棒です。

これに対して몽둥이というのは,人や動物を殴る時に使う長くて太い棒です。
とくに形が決まっているわけではありません。

ほうき(빗자루)の柄も,モップ(막대걸레)の柄も,長くて太くて,振り回せる物なら何でも몽둥이です。

“방망이로 맞고 홍두깨로 때린다.”という言いまわしがあります。
「バットでたたかれて綾巻きで打ち返す」というのが直訳です。
自分が受けたよりもっとひどく仕返しをすることを比喩的に言った言葉です。

홍두깨というのは砧(きぬた)を打つときに衣類を巻き付ける棒のことです。
「砧を打つ」というのは다듬이질하다といいます。

「砧」は槌(きづち)で打って布を柔らかくしたりつやを出したりするのに用いる木や石の台のことで「きぬいた(衣板)」の音が変化したものだといわれています。

昔はよく川べりで女の人が,パンパンと洗濯物を叩きながら洗濯をしている光景が見られたでしょう。その時に使われる棒のことを홍두깨というのです。堅い板でできていますのでバットで打たれるよりも数倍の痛さを感じます。

홍두깨つながりでもう一つ。

아닌 밤중에 홍두깨という言い回しを知っていますか。
これは「寝耳に水」のことです。

この「寝耳に水」というのは不思議な言葉ですよね。
寝ている耳に水を垂らされれば誰だって驚きますが,どうしてこのような言葉が発生したんでしょうか。

これは実際に耳に水が入るわけではなく「寝ている時に聞こえてくる濁流の音」のことを表した言いまわしです。

昔,治水が完全ではないころ,川が氾濫するとその音が聞こえるわけですよね。寝ている間にそのような事態が起これば,当然驚くことになるでしょう? これが「寝耳に水」という言葉になったのです。
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