ユズ(蜜柑科)花言葉は、健康美。中国原。果面は凹凸のはげしい扁縁形である。晩秋、緑色の葉にまじり黄金色に熟れる。皮は香りが高く、果肉は酸味が強い。蜜柑のようにそのまま食べることはないが調味料として用途が広い。松茸や秋刀魚にそえたり、表皮にそえたり、表皮を削ぎとり吸物として用途が広い。青い実の頃から料理に用いられるが、黄熟したものは鍋にも用いられるが、黄熟しつぁものは鍋にも用に欠かせない。「ものゆかし北の家陰の柚の黄ばみ 蝶 夢」「柚子一つ供へて寒し像の前 高浜虚子」「柚子の香や秋もふけ行く夜の膳 永井荷風」「少数に深く教て柚子の幹 中村草田男」「地に落す音の目出たき柚の実かな 飯田龍太」「柚子貰ふ話に風のつのりけり 藤田翔子「鈴のごと星鳴る買物籠に柚子 岡本 眸」「現身うを離れゆくこゑ柚子の照り 鍵和田」「柚子摘むと山気に鋏入るるかな 大橋敦子」「葉付き柚子籠なかにも風ありて 星野翔一」「織子にも柚子熟るるころ 神尾久美子」「すぐ眠くなる父の夢柚子ふたつ 石 寒太」「貰ふとき柚子に両手の平まるめ 檜 紀代」「柚子の香動いてきたる出荷かな 西山 睦」「晴れわたる羊まるまる 遠山陽子」「はるけくも私へ来て痛む柚子 池田澄子」「柚子の実に飛行機雲のあたらしき 石田郷子」「柚子の香の小道の奥に片泊まり 小池万里子」「いつも見てゐるお隣の柚子もらふ 成宮紀代子」「楽園の一樹のごとく柚子熟るる 羽野里美」「加齢とはかくもししずかに柚子の空 三木照恵」「柚子山の輝きをもち柚子届く 村田郁子」。(柚子の時期来て寒い日続く秋の空 ケイスケ)