タイサンボク;北アメリカ原産のモクレン科の常緑高木「泰山」とは中国山東省の霊山で名にふさわしい香気を放つ。五、六月頃直径15センチほどの蓮に似た白色大輪花をつけ、五、六月頃直径一五センチほどの蓮に似た白色の大倫をつけ、厚手の光沢のある葉を茂らせる。大木なので、真下を歩いていても開く花に木がつかないことがある。「壺に咲いて奉書の白さ泰山木 渡辺水巴」「石像や泰山木は花終んぬ 山口誓子」「泰山樹頭の花の日にぐ 福田翔汀 」「ロダンの首泰山木は花得たり 角川源義」「旅を来て魯迅墓に泰山木は花得たり 角川源義」「旅を来て魯迅墓に泰山木散華」「旅に来て魯淳墓に泰山木数華 金子兜太」「泰山木咲いて潮の土佐の国 森 澄雄」「水までも匂う泰山木の花 森 澄雄」「泰山木の花の風 きくちつねこ」「泰山木合掌しつつ巨花閉つずる 岡部義男」「泰山木は天の生け贄花真白 小河原嘘師」「泰山木父恩の高さも咲けり 渡邊線枝子」「泰山木終に一花として高し 畠山譲二」。(風走るマガレッの一斜面 小野瑞枝;リラ冷えの夜やおのずから肩をぶし 小野謙治}