(今回の一刀流の大太刀、長正館の山内仕様、柄が立鼓になっているのが特徴)
長正館の一刀流の後輩の木刀がボロボロになった。
以前からひび割れていたそうだが木工ボンドで誤魔化していたらしい。
怪我するので木刀だけはケチったら駄目だと注意した。
彼は木刀に油を付け過ぎる。
時々、植物系の油で拭くぐらいは良いが、油を付け過ぎると脆くなるので注意。
なお、油は亜麻仁油がお勧めだ。
「小太刀に出来ませんか?」
「出来れば空手の組み手で使う短刀も作ってください」
こんなボロボロの木刀で随分と欲張りなものだ。
出来るかなあ? 自信が無いが駄目元で作業に入る。
(ささくれ立った木刀)
(長さを決めて切る)
のこぎりで全長を決めて切る。
電動グラインダーで大まかな形に削る。
木工用のヤスリ数本とサンドペーパー3種類で仕上げていく。
微妙な部分は小さな鉄工用ヤスリや精密用ヤスリも使う。
ともかくダメージが大きく、深くまでささくれが残っていて作業は難航した。
短刀はささくれで大きく削った部分が不細工だったので籐(とう)を巻いて誤魔化した。
あとは亜麻仁油を塗って磨いて、元の鍔を取り付けて終了だ。