古事記でもそうですが、歴史書を紐解くとどうしても、嫉妬深い女性が頻繁に洋の東西を問わず出てきます。先に上げた仁徳天皇と吉備海人直の娘「黒媛」との間に起った事件もそうです。オホクニの歴史にも、この「嫉妬」という言葉がそのまま使われております。それについて、また、少々道草を。
さて古事記には、オホクニと沼河比売の恋物語は終わります。それが終わると今度は、
”其神之嫡后<ソノカミノオホキサキ>須勢理毘売命<スセリヒメノミコト>甚為嫉妬<イタク ウハナリ ネタミシ タマヒキ>”
とあります。オホクニの正妻「スセルヒメ」も、他の女性同様に、やはり大変嫉妬心が強かったのです。それが歴史にきちんと書かれているのです。