オホクニは妻「スセリヒメ」の嫉妬深さに辛抱しきれなくなったのでしょうか、ほとほと往生してし出雲の国から逃げ出そうとなさいます。その様子を
“日子遅神和備弖<ヒコジノカミ ワビテ”
と書かれています。「日子遅神」については、一般には「遅」ですからオホクニの別名「大穴牟遅神」から、これは「オホクニ」の事だと言われていますが、宣長は
「夫婦<メヲ>のうへの事を云時、其ノ夫を指して云稱と聞ゆ」
と説明しております。だから、スセリヒメの夫たるオホクニの事です。次の “和備弖<ワビテ>”についても宣長は
「為方(せむかた)なくさしせまりたる意なり」
と、説明してあります。
「スセリヒメの嫉妬深さにどう対処すればよいか分からずオホクニは差し迫って途方に暮れている」という意味だそうです。ご自分の妻である女性の力にはあの「オホクニ」でさへもほとほと手を焼いたと思えるのです。これは歴史的な事実ですから、いかな安倍氏であってもそれを持て余すのも当り前な事だと思われますが???だからこそ、『忖度』と云う言葉が本年度の流行語に指定されたのではないでしょうかね???少々意見が飛躍過ぎますかね