「どうしてそのように嘆き悲しまれるのですか」
と応神天皇は尋ねます。すると兄媛は
「近頃私は父母のことが心配で仕方ありません。この高台から西の方のを見ると自然に吉備の国の母父のことが思い出されて仕方ありません。恙なしや父母と。願わくば、しばらくの間吉備に帰って父母に逢いたいのですが」
と申し上げます。すると天皇は
“爾不視二親既経多年。還欲定省、於理灼然”
とのたまわれます。
<イマシ カゾイロヲミズシテ スデニ アマタノトシヲヘタリ。 カエリテ トリミルコトヲオモフハ コトワリニオイテ イヤチコナリ> 「あなたは両親を見ないで何年も経っていますね。吉備に帰って親に逢いたと願うのは、当然の気持ちだ。」
この会話がなされたのが桜の季節春3月5日のことです。そして、早速4月にると、淡路の海人部八十人をして兄媛を吉備まで送り届けさせます。
と応神天皇は尋ねます。すると兄媛は
「近頃私は父母のことが心配で仕方ありません。この高台から西の方のを見ると自然に吉備の国の母父のことが思い出されて仕方ありません。恙なしや父母と。願わくば、しばらくの間吉備に帰って父母に逢いたいのですが」
と申し上げます。すると天皇は
“爾不視二親既経多年。還欲定省、於理灼然”
とのたまわれます。
<イマシ カゾイロヲミズシテ スデニ アマタノトシヲヘタリ。 カエリテ トリミルコトヲオモフハ コトワリニオイテ イヤチコナリ> 「あなたは両親を見ないで何年も経っていますね。吉備に帰って親に逢いたと願うのは、当然の気持ちだ。」
この会話がなされたのが桜の季節春3月5日のことです。そして、早速4月にると、淡路の海人部八十人をして兄媛を吉備まで送り届けさせます。