自民党の若手議員による勉強会「文化芸術懇話会」での百田氏ほかの発言に大いなる怒りを感じています。
このことをきっかけに予期せぬことでしたが、最新刊の『「永遠の0」を検証する~ただ感涙するだけでいいのか』が、タイムリーな出版になったと広がりつつあります。
しかし出版の意図は、決して百田氏批判にあるのではありません。
著者のお一人、秦重雄さんが言われているように、『永遠の0』は話題になった時からすでに「パクリ疑惑」があちこちで指摘されていましたが、この本はそのような視点から百田氏の作品を批判はしていません。
あくまでも一つの作品として百田氏に敬意を払いながら、お二人の著者は検証されています。
小説を読み、映画を観て、感動して終わりでは、それこそ百田氏の狙いにピッタリとハマった読者であり鑑賞者となってしまうのではないか。
百田氏はこの作品によって読者と鑑賞者にどんな揺さぶりを仕掛けてきたのか。
お二人によるその検証は、大きな分岐点にある今の日本を考えるうえで、歴史に向き合うことの意味を私たち読者に解き明かしてくれると思います。
ぜひ、お読みください。