不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

まいど、日本機関紙出版です。

〒553-0006 大阪市福島区吉野3-2-35
 TEL06-6465-1254 FAX06-6465-1255 

『子どものやる気を引き出す 子育て・教育』教育「改革」3法への疑問から~田中敏雄 著

2007年12月01日 | 新刊案内

 中央教育審議会が「学習内容の3割削減」廃止、授業時間増加などを打ち出し「学力」向上対策をまとめました。しかし、授業時間の増加や学習指導要領の見直しで本当に「学力」が向上するのでしょうか。大事なことは、いかにして子どもたちの知的好奇心を旺盛にし、やる気を起こさせるかです。そこでこの本では、子どもたちにどのようにして「やる気を引き出す子育て・教育」をしていくのかを提案します。

 

『子どものやる気を引き出す子育て・教育』
教育「改革」3法への疑問から
田中 敏夫 著
四六判 216ページ 定価1500円(税込)
ISBN978-88900-848-7

●著者紹介
  田中 敏夫(たなかとしお)
 ・1931年兵庫県で生まれる。1952~1991年神戸市内の小学校に勤務。 1953年秋「神戸作文の会」の創立に加わり、現在に至る。1967年より「神戸子どもを守る会」の活動に加わり、現在副会長。1993年5月~8月国民平和行進 東京~広島間、通し行進者として90日間行進。2002年より「タンポポ親子クラブ」主宰。
・著書 記録集「私の平和行進」(自費出版)「作文どんどん書いたよ――表現意欲を育てる教室」「家族っていいな――お母さん お父さんは素晴らしい」「遊びは成長の糧――瞳が輝くとき、思考も行動も活性化する」(以上、兵庫問題研究所=現、兵庫人権問題研究所)、「子どもが夢中になる50の名場面――小さな子ども王国を地域・学校に」(清風堂書店)、「小学生と非行――指導の道筋と実践例」(共著、民衆社)。

 

●もくじ

 はじめに

 第1章  勉強にばかり気をとられていると子どもの真の力を伸ばせない

  1 書店にあふれる「学習書」
     学力低下はほんとうか?
     今も昔も「学ぶ」意欲は変わらない
     学習意欲を高めるには
     おもしろさと喜びが飛躍のカギ
  2 能動的に取り組むそのとき、力を発揮
     やらされる勉強は逆効果
     子どもの知的欲求が高まるとき
  3 世間の風潮に流されず、教育の「ありよう」を考える大切さ
     売れなくなった教育関係書
     競争させれば学力は伸びるのか
     学級内に育った思いやる気持ち
     見直すべき学校教育のあり方

  第2章  子どもは自分の力が発揮できる場を求めている

  1 学習の場に子どもの参加を
     「朝の学習」係りを子どもが率先
     学習への興味が自然に育つ
     希望者多い「当てる係」
     みるみる読む力がついた
  2 自由意志を発揮する場を 
     熱心さと根気強さに驚く
     遊びを忘れたように一心に
     「遊び心」を発揮し活かす場がある

 第3章  実体験が子どもの心を育てる

  1 子どもの暮らしとメディアの世界
     子どもの心の動きに目を向けて
     乏しくなる実体験
     自らの意思や行為を調整する力
     親子の触れ合いと遊びを
  2 子どもは自然に触れる機会を求めている
     植物観察で喜ぶ子どもたち
     よほど楽しかった1日
  3 文学作品と自然体験
     子どもの感性はみずみずしい


 第4章 〈勝ち組〉になる教育は〈競争主義的教育〉から引き継がれてきた

  1 曾祖父母・祖父母の世代は〈立身出世主義〉、父母の世代は〈進学〉、そして今、〈勝ち組になる〉教育
     教育に競争が必要か 
     1960年代、塾通いが増加へ
     子どもの内なる力と「学び」への欲求
  2 能力主義的教育で子どもたちが変わった1970年代
     習熟度別学級編成の導入
     寂しさ、イライラを綴る
     今ではさらに厳しく
  3 「勝つ」ための教育から、友達を「思いやる心」は育たない
     なぜ社会は荒んだのか
     競争に勝つことが目的に
     子どもの現実と徳育教育の矛盾

 第5章  深刻さ増す「いじめ」・「虐待」

  1 「いじめ」は体罰の見直しや出席停止では解決しない
     ゼロ・トレランスでは対処できない
     満たされぬうっ積した思い 
  2 なぜ起きる、子どもの虐待
     子どもは親の思い通りにはならない存在
     心が満たされないままに過ごす子ども期
     子どもに心豊かな原風景を
  3 競争社会も、親の考えや感情の押し付けも形を変えた虐待
     子どもがやる気を失う時
     「戦後」のありようを問うこと
     平和を大切にする心を育てるカギは
     勉強ぎらいになる社会的要因を除く
  4 「しつけ」には、子どもの理解が大事
     静かに話しか納得させること
     大人以上に約束を守る子どもたち
     子どもの論理で理解させること

 第6章 子どもの「やる気」を引き出すことの肝要さ

  1 「やる気」を起こしたとき心が活性化する
     脳の発達は、どう育てられたかで決まる
     自分が大切にされていることの実感を

 第7章 教育「改革」3法の成立で、今後いっそうの困難が予想され

  1 教育再生会議と教育再生機構、そして日本会議
     「教育の力で清め、再生めざす」
     『美しい国へ』と同じ内容
  2 『美しい国へ』で本音を述べる
     憲法前文は〝詫び証文〟だ
     「従軍慰慰安婦に狭義の強制はなかった」
     加害の事実から目をそらす歴史認識
     歴史の事実は覆い隠せない
  3 サッチャー(英国)の教育改革を褒め称える安倍首相
     学校査察機関が徹底チェック
     「子育て命令法」で親に罰則を
  4 授業時間数の増加は「学力向上」につながるか
     わかる喜びが大切
     特別な意味を持つ長期休業日
  5 「ゆとり教育」の狙いを率直に述べた三浦朱門氏
     できない子はできないままでよい
     「塾」を教育機関と認める
     「戦後教育は〝悪平等〟だった」
  6 学校教育法を「改正」し、学校評価規定と副校長・主幹・指導教諭を新設
     評価基準は上から示される
     指導案公開で競争あおる
     鍋蓋形の教員構成の崩壊へ
     まるで戦前の「視学制度」の復活に
  7 教育目標に「国を愛する態度」「公共の精神」など
     「徳育」を教科にする
     子どもには「毅然たる指導」で対応
     徳目の中心に「我が国と郷土を愛する態度」
  8 ジェンダーフリー教育禁止を主張する教育再生機構
     教育の現在を恣意的に解釈
     男女共同参画基本法の廃案をめざす
  9 教育職員免許法の「改正」は、物言わぬ教師作りが狙い
     大学運営にも新自由主義の波が
     教育への介入がねらい
     教育の国家管理が最大の目的


 第8章 教育基本法が「改正」された今こそ憲法を守る力を

  1 「戦後教育は悪平等だった」は憲法の精神に反する
     厳然たる格差のあった戦前教育
     「特色ある学校作り」でさらに格差拡大へ
  2 戦前、「生活綴方教育」は徹底的に弾圧された
     弾圧された生活綴方教育
     空気のように脈々と生きる憲法
  3 小さくても憲法を守る「九条の会」を地域や職場に
     近所の人たちが呼びかけ人になって

 おわりに

 資料編

お問い合わせ、お申し込みはこちらから

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「さあ、次は何すんのかな?... | トップ | 故矢野周作を偲ぶ~一周忌追... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

新刊案内」カテゴリの最新記事