昨年来、心配していたわが地元の民主書店・すいた市民書房の行く末問題が何とか見通しが立ったようです。先日、店主の尾上さんより伺いました。
今、書店の経営環境は悪化の一途をたどっています。日本書店組合連合会(日書連)の資料によると、1986年に12935店あった加盟店は2007年には5869店に減少、非加盟店と合わせると毎年1000店近い書店が廃業しています。売上げはずっと前年比マイナスか続き、大手書店チェーンを除く中小書店の営業時間は1日10時間以上が78%、定休日なしが41%、経営者の平均年齢70歳以上が22%、経営悪化状態にある店が86%、その悪化の原因としては客数の減少84%、立地環境の悪化40%、新刊・売行良好書の入荷困難30%、新古書店の出店影響28%、万引き被害9%などがあります。小売業種の中では利益率は酒店に次ぐ35位で、従業員給与は36位にあります。
すいた市民書房もこのようなことがすべて当てはまり、昨年からはいつまで店が持ちこたえるだろうかと、関係者が集まって話し合いながら、何とか存続の道はないものかと模索していた状態にありました。
そしてもはやこれまでかと思っていたところに、この店を引き継いでやってもらえる後継者が現れたのです。前茨木市議会議員さんの岡崎栄一郎さんです。
これから1年間ぐらいかけて引き継ぎを行いながら書店業務を把握してもらい、現在休止中にある外商部門を吹田、摂津から茨木、高槻、島本と北摂三島筋の民主団体、労組、学校、保育園、個人などに広げて担当してもらう予定とのことです。
とは言うものの、簡単に状態がよくなるとはなかなか思えませんが、しかし廃業の危機は何とか避ける見通しができましたので、今後は特に、市民書房を取り巻く人々の協力・支援が大きな力になるものと思います。
機関紙出版としても可能な限りの協力をしていきたいと考えています。ぜひ読者のみなさんにも、さまざまな形でのご支援をお願いします。
尾上さん、ニコニコ顔でした。
よかったね!