ミステリーと葉室麟の時代小説を交互に読んでいる。
葉室の物語は落ち着いていていいな。
例によって、主君を飾り物にして、藩を意のままにする老獪な家老と、どちらかと言えば無垢な侍が苦闘するお話だ。
幼なじみがそのまま同じ会社に入って、上司と部下になる、回りはみんなそんな関係と言うのが、小さな藩の武家社会だったろう。その閉塞感が、重く暗いのだが。 この舞台装置が、幼なじみの友情と慎ましい男女の情愛と言うか思いやりが、清涼で際立つ仕立てになっている。
個人的には、先に読んだ 「辛夷(こぶし)の花」より、数段良くできた作品と評価した。主人公は死んだ篠だと言う解説、正に同感でした。
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葉室の物語は落ち着いていていいな。
例によって、主君を飾り物にして、藩を意のままにする老獪な家老と、どちらかと言えば無垢な侍が苦闘するお話だ。
幼なじみがそのまま同じ会社に入って、上司と部下になる、回りはみんなそんな関係と言うのが、小さな藩の武家社会だったろう。その閉塞感が、重く暗いのだが。 この舞台装置が、幼なじみの友情と慎ましい男女の情愛と言うか思いやりが、清涼で際立つ仕立てになっている。
個人的には、先に読んだ 「辛夷(こぶし)の花」より、数段良くできた作品と評価した。主人公は死んだ篠だと言う解説、正に同感でした。