古い映画を紹介します。
1962年制作の『青べか物語』、山本周五郎の同名短編小説集に収録されている物語を組み合わせた映画です。
これは、ビデオ時代に撮りためたものを研究室でサンドイッチ等の昼食をとる時に細切れでみたものです。
この物語の舞台は「浦粕」という地名になっていますが、これは千葉県の浦安市をもじったものです。
作者山本周五郎とおぼしき文士が浦粕の村にやって来て住むようになり、その中での村人たちとの触れ合いが描かれています。
山本周五郎を最初に読んだのは父親の勧めからでしたが、読んでみるととてもおもしろく、いくつかの短編を読みました。
そして、僕が好きで研究しているJohn Steinbeckの『缶詰横丁』『トルティーヤ・フラット』『楽しい木曜日』『天の牧場』などの描く物語世界と類似していると感じていました。
そんな頃に読んだ、明治大学名誉教授の井上謙治先生が『文学空間』という書に発表されていた論文にスタインベックと山本周五郎の類似性について書かれていて、我が意を得たりと思いました。
そして、横浜在住時代に、横浜の神奈川近代文学館で開かれていた山本周五郎展があり、見に行きました。
そこでは、山本周五郎の書斎が再現されていましたが、何と書棚に『トルティーヤ・フラット(おけら)』があるのを見つけた時に、周五郎はやはりスタインベックを読んでいたことを確認することができました。
1962年作のこの映画は、山本周五郎の描く世界をうまく表していると感じました。
ディズニーランドやディズニーシーで栄える現在の浦安とは全く違う「浦粕」の世界、興味がある人はぜひお読みください。
前回の映画紹介は、映画紹介:Red Dawn(『レッド・ドーン』, 2012)です。
1962年制作の『青べか物語』、山本周五郎の同名短編小説集に収録されている物語を組み合わせた映画です。
これは、ビデオ時代に撮りためたものを研究室でサンドイッチ等の昼食をとる時に細切れでみたものです。
この物語の舞台は「浦粕」という地名になっていますが、これは千葉県の浦安市をもじったものです。
作者山本周五郎とおぼしき文士が浦粕の村にやって来て住むようになり、その中での村人たちとの触れ合いが描かれています。
山本周五郎を最初に読んだのは父親の勧めからでしたが、読んでみるととてもおもしろく、いくつかの短編を読みました。
そして、僕が好きで研究しているJohn Steinbeckの『缶詰横丁』『トルティーヤ・フラット』『楽しい木曜日』『天の牧場』などの描く物語世界と類似していると感じていました。
そんな頃に読んだ、明治大学名誉教授の井上謙治先生が『文学空間』という書に発表されていた論文にスタインベックと山本周五郎の類似性について書かれていて、我が意を得たりと思いました。
そして、横浜在住時代に、横浜の神奈川近代文学館で開かれていた山本周五郎展があり、見に行きました。
そこでは、山本周五郎の書斎が再現されていましたが、何と書棚に『トルティーヤ・フラット(おけら)』があるのを見つけた時に、周五郎はやはりスタインベックを読んでいたことを確認することができました。
1962年作のこの映画は、山本周五郎の描く世界をうまく表していると感じました。
ディズニーランドやディズニーシーで栄える現在の浦安とは全く違う「浦粕」の世界、興味がある人はぜひお読みください。
前回の映画紹介は、映画紹介:Red Dawn(『レッド・ドーン』, 2012)です。