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「秘仏・峯薬師(みねのやくし)をたずねて」甲斐善光寺

2019-11-15 11:33:49 | 紹介
本と歩こう

こんにちは。市民レポーターの 三井(みつい)玲子(れいこ) です。

今回は、現在無料公開中「峯薬師(みねのやくし)」(11/30(土)まで)をたずねて、甲斐善光寺へ出かけました。

▲金堂(本堂・重要文化財)

甲斐善光寺は、武田信玄(晴信)が、信濃川中島の合戦の折に信州善光寺の御本尊を奉還したのが、創立のはじまりとされています。(1558年)

行楽日和の日曜午後、境内には多くの参拝客の方々が訪れていました。

さあ、「峯薬師(みねのやくし)とのご対面へ。金堂西側の宝物館向かいましょう。

▲宝物館(2階)にて特別公開中

 

宝物館では、公開中の毎日曜日(10時と15時)に、「僧侶ガイド」を行っています。無料30分程度で、その場で申し込みができます。

この日は、執事・渡辺様僧侶ガイドをしていただきました。(館内は撮影禁止のため残念ながら画像はありません…

 

こちらの「峯薬師」像は、木造で像の高さは60センチほど(制作推定は平安時代)。

やさしいお顔立ちと、やわらかく丸みをおびた体の線が、慈悲やぬくもりを感じさせるお姿です。

薬師如来(やくしにょらい)を意味する薬壺(やっこ)を左手に捧げ、病気(びょうき)平癒(へいゆ)、子授け・安産の霊像として、古くから多くの人々の信仰を集めてきました。

お寺の方々からは「お薬師(やくし)さん」と呼ばれ、親しまれています。

 

この「峯薬師」に、松平広忠公夫人於大(おだい)の方(かた)が子授けの願掛けをして生まれたのが、徳川家康公だといわれています。

 

元々は、愛知県の鳳来寺(ほうらいじ)(現新城市)御本尊でしたが、信玄公三河へ出陣した際に立ち寄り、

ひと目でご縁を感じて(ひと目ぼれ?)お持ち帰りになったそうです。

その際の、薬師像にまつわるふしぎな話もありますので、ぜひ僧侶ガイドでお楽しみください。

 

かつて、経年劣化などで破損著しかった「峯薬師」像ですが、平成18(2006)年に修復され、翌年に公開。

平成25(2013)年の国民文化祭、そして今年の甲府開府500年など、それぞれ記念の年に公開されてきました。

 

次の公開は未定のため、貴重なこの機会に、わかりやすくてためになる僧侶ガイドを聞きながら、

「お薬師さん」とのご縁を感じていただければと思います。

▲宝物館わきで、ねこ発見!(実際は3匹いました)

 

▲お庭の池では、鯉がゆったりと泳いでいます。

 

時間のある方は、甲斐善光寺金堂「お戒壇(かいだん)廻り」「日本一の鳴き龍」などもご体験ください。

金堂拝観料が必要です。 大人500円 小学生250円 団体割引30名以上2割引)

 

甲斐善光寺「峯薬師」関連図書のご紹介です。

(※書影は発行所の許諾を得ています)

 

甲斐善光寺「峯薬師」チラシ表・裏(左・右)

『浄土宗 甲斐善光寺』 清雲俊元ほか 山梨歴史美術研究会 2009年 (中)

 

甲斐善光寺の概要がわかる、ガイドブック的な一冊です。本書39ページに「薬師如来立像」の記述があります。ご参考までに。

甲斐善光寺 ホームページは↓こちらです。

http://www.kai-zenkoji.or.jp/

 

最後までご覧くださり、ありがとうございました。皆様にもお薬師(やくし)さん」とのご縁がありますように。(市民レポーター 三井玲子)



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