kosakuの雑念

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ねずみ講つながりの話題

2009-03-05 11:51:25 | 日記
 現在、読書中の野口悠紀雄著「戦後日本経済史」(2008年)のなかで、氏は公的年金をこう表現している


 ”この仕組みでは、戦前に生まれた人は、わずかばかりの保険料を払って年金を受給する。その年金は、本人が払った保険料ではとても賄いきれないほど高額なので、あとから生まれた人々が負担する。厚生労働省はこれを「世代と世代の助け合い」と説明しているが、先の世代があとの世代を支えることはない。だから、これは、正確には「あとの世代が先の世代の年金を支える」制度である。つまり、「年金はねずみ講です」というほうが正確だ。”(113ページ)


 ねずみ講(Ponzi scheme)と言えば、ごく最近聞いたなあと思ったら、TIME(MARCH9)にてアジアの虎こと、香港、韓国、シンガポール、台湾についての記事 "Losing Traction" に出ていた。

 Asia's growth model resembles a vast Ponzi scheme, one that is precariously perched on the expectation that Americans will continue buying more and bigger TV's, computers and cars forever

なんかアメリカの反省がまるで感じられないが、輸出頼みが良くなさそうだ。

 Exports are simply too important to the tiger economies to be easily replaced, They represented 74% of Taiwan's GDP and 46% of South Korea's in 2007.

正直日本がどのくらい輸出頼みなのかは知らないが、台湾よりは少なそうだ。
 それが、ひどいことになっているらしいのだ。

 Taiwan's exports in January plunged 44% from the same month a year earlier, while Singapore' fell 35% and South Korea's 33%

とある。ちなみに香港の数字については”not released yet” とグラフの脚注に書いてある。推移からみると、他の3カ国よりは、若干落ち込みが少なそうだが。

 じゃあどうするのというと・・・・内需拡大というやつか!

 reducing overall dependence on trade by promoting domestic consumption and expanding service sectors

 結局、アメリカ人に浪費させないで自分たちで浪費しろよってことなんだと、私は勝手に解釈することにします。







本屋から見えるイメージ

2009-03-05 01:55:19 | 日記
 日経流通新聞(3月4日)
 論説”伊藤元重のニュースな見方”「書店の未来」から

 ”マス・マーケティングという言葉があるが、書籍の流通のためにあるような言葉かもしれない。右から左へ大量の商品を流していく仕組みであり、流通システムの中で付加価値はほとんど提供されていないといったら言い過ぎだろうか。”

 書店はタダの場所貸し業、ということを実に柔らかく表現している。
 この人も本屋好きだろうに、厳しいなあ。

 私の経験から言えば、混雑しているであろう時間帯に大型書店に行けば、どういうものが流行っているのか、各ジャンルの人の混雑度合いにより、視覚的にとらえることができるのが面白い。
 
 あとは数ヶ月にいっぺんくらいは全コーナーをまわってみると、割と各ジャンルの全体像を覚えていて、売れ筋の選手交代がおぼろげだが分かってくる。
 例えば、思想書のコーナーではヘーゲルの没落とマルクスのプチ再ブレイクとか。
 
 また、ネットの検索では出会わないかも知れない本もある。
 例えば旅行書のコーナーで車中泊を快適にするグッズの本など、旅行ガイドをネットで検索するだけではまず出会わない。
 (ま、結局それで、時間と金の無駄使いをすることが多いですが)

 さんざんインターネット通販を利用して分かったことは、本は体裁が結構重要ということ。
 字そのものの読みやすさ、文字のつまり具合、紙の色、手に取らなければ分からないことは結構ある。
 中身が大事とは言うけれど、何度も読むには辛い本がかなりある。
 (というか一度も通読できなかった本もある)

 で、最近すごく空いていてじっくり見ているコーナーが”選書”のコーナー。
 最近は「戦後日本経済史」(野口悠紀雄、2008年)と「<使い勝手>のデザイン学」(ヘンリー・ペトロスキー、2008年)を購入。
 新書ほど手軽な値段でもないし、内容でもないが、「勉強になるなー」という気分になるには適している。

 また改めてこれらについては書きます。

 <訂正>
 前日のイブサンローランの遺産は、4.8億ドルと書くつもりが48億ドルとなっていました。
 原文では484 millionとなってます。