花田植で代掻きをする牛たちは「飾り牛」「花牛」と呼ばれる。昔は普段の農作業に使っている役牛の中で、
姿の良いもの・よく言う事をきくものを選んで使っていた。牛たちは、角や体をきれいに磨かれた後、美しく
飾りつけられる。 飾り牛の鞍は仕事用の鞍とは違い、「花鞍(飾り鞍)」と呼ばれ、総重量は幟や造花を合わ
せ、20~30kgにもなる。鞍の他にも首玉・鞍下・輪袈裟や色とりどりの布などが施され、鞍や飾りの形に
は、その時代の流行や工夫が見られる。現在、飾り牛の多くは畜産農家の有志による「飾り牛保存会」のもの
で、周辺各地に出演している。この牛たちは日常の農業には使われていないが、田に入ることや人、楽の音に
慣れる訓練をされている。
PENTAX K-3 ”雅” + Pentax smc-DA 18-270mm F3.5-6.3 ED SDM で撮影した。