はぁい!ミス・メリーよ!
街にクリスマスBGMが流れる頃、雪国に住む人達が羨ましくなるわ。
だってホワイトクリスマス気分を味わえるんですもの。
多過ぎる雪は災難を呼ぶけど、感動も与えてくれる。
そんな風にメリーは思うわ。
今夜紹介するのは、ホワイトクリスマスにぴったりの菓子パン、『シュトレン』。
ドイツ生れの、ドイツのクリスマスには欠かせないパンよ。
本場のシュトレンはアドベント前から作られ、1ヶ月は発酵させてクリスマスを迎えてから食べるのが決まり。
長く置けば置く程発酵が進んで美味しくなるんですって。
驚いた事に1年間は長持ちするらしいわ。
12月初めにはドイツのドレスデンで、3300㎏もの大シュトレンが街を練り歩く祭が開催されるそう。
それ程までに、ドイツ人から愛されてる菓子パンなの。
最近日本のクリスマスシーズンでも、頻繁に紹介されるようになったわね。
シュトレンの正式名称は『クリスト・シュトレン』。
上にキリスト名を戴いてるの。
ドライフルーツたっぷりの甘いパン生地は細長い楕円形をしていて、縦2つに少しずらして折られ、上にはまるで雪山の様に粉砂糖がたっぷり振られてる。
この姿は、「幼子キリストのお包み姿」をイメージしての物だと伝えられてるわ。
…でもね、独語辞書を見ると、「シュトレン」は「お包み」という意味で載ってないの。
「杭」や「つっかい棒」、「坑道」等の意味だと記載されてるのよ。
クリスマスの起源は冬至祭に有ると、以前お話したわね。
後にクリスマスがキリストの生誕日に定められると、それ以前に有った多くのクリスマス習慣に、キリスト絡みの後付が為されたのよ。
『シュトレン』もその内の1つという訳。
じゃあ『シュトレン』が元々イメージしてた物って何だったのかしら?
…この答えは未だによく解ってないの。
でも少ないヒントを紐解き、諸説を唱えてる方々がいらっしゃるわ。
その中で…長らくヨーロッパの菓子やパンを研究されてる舟田詠子女史はこう仰ってるの。
「『シュトレン』の名が初出するのは、シュトレンの原産地と伝えられてるドイツ、ザクセン州の中世都市、ナウムブルクの司教ハインリッヒが、1329年当地のパン屋に与えた、組合結成の認可証。
パン屋が社会的身分と営業権を保証される代りに、市民の為にパンの質と価格の安定を図る事を制度化する必要から発行された物だ。
そこに『キリスト降誕の夜、シュトレンと言う名の細長い小麦パンを納めよ』との記載が見られる。
つまり14世紀の昔から、シュトレンはクリスマス伝統のパンだったのだ。
そして当時シュトレンは、上にキリスト名を戴いて居なかった。
キリスト教の司教が書き記した文書にも拘らず、シュトレンはただ『シュトレン』と言う名前でしか呼ばれてない事から、それが解る。
そして14世紀頃のシュトレンは、今の様な実沢山の物でなかったらしい。
ただの細長い白パンにすぎなかった様である。
ドイツ人が普段常食してるのは、ライ麦粉で作る黒パンだ。
パンと言えばライ麦パンの事で、だから『小麦パン』とわざわざ断っているのだろう。
古来白パンは、それだけで祝祭用の特別なパンだったのだ。
また、指定されてる粉の量目から推理するに、25㎏あまりのとてつもなく太くて長い大きなパンだった事が解る。
所でザクセン州の一部には、『シュトレン』=『角割にした大きな木材』とか、『薪』を意味する地方も在る。
また或る語源辞典には、『柱とか丸太の形に似ているからだ』と記されていた。
…これらの材料から推理するに、『シュトレン』とは本来、あの『ブッシュ・ド・ノエル』の様に、『丸太(木)』をイメージして考案されたパンなのではないだろうか?」
北欧のクリスマス『ユール』に於いて、『丸太』は非常に重要な意味を持っているわ。
見渡す限り雪原が広がる北欧の冬は、さながら命絶えた死の世界。
雪深い中での森林の息吹は、だからこそ貴重な宝物に思えたの。
古来の森林信仰については、此処で語らせて貰ってるわ。
それと今回の話の続きは、『ブッシュ・ド・ノエル』の回で。
それじゃあ此処で、6曲目のクリスマスソングよ♪
【ホワイトクリスマス】
I'm dreaming of a white Christmas♪
Just like the ones I used to know♪
Where the treetops glisten and children listen♪
To hear sleigh bells in the snow♪
I'm dreaming of a white Christmas♪
With every Christmas card I write♪
May your days be merry and bright♪
And may all your Christmases be white♪
I'm dreaming of a white Christmas♪
With every Christmas card I write♪
May your days be merry and bright♪
And may all your Christmases be white♪
【訳】
ホワイト・クリスマスを夢見ている
何時か見たホワイト・クリスマス
木は1番上まで輝き、そりのベルの音は子供達に響く
ホワイト・クリスマスを夢見ている
クリスマスカードに書くのは
「何時の日も祝福され、輝きますように
クリスマスが何時も白く輝くように」
ホワイト・クリスマスを夢見ている
クリスマスカードに書くのは
「何時の日も祝福され、輝きますように
クリスマスが何時も白く輝くように」
アメリカで1949年に公開された映画『ホリディ・イン(邦題はスイング・ホテル)』の為に、アーヴィング・バーリンが作詞&作曲したものよ。
主演のビング・クロスビーが歌って大ヒット、その年の音楽部門でオスカー賞を獲得したんですって。
以来アメリカではポピュラーなクリスマスソングになったの。
1954年、映画のリメイク版が作られ…その時のタイトルは、曲名の『ホワイトクリスマス』が付けられたそうよ。
今夜は此処まで。
それじゃあ皆、明日も楽しく歌いましょう♪
…ウィキペディアには「シュトレン」=「坑道(トンネル)」説が挙げられてたんですが…自分にはトンネルに似て思えんかったもので。
だってそれなら穴が開いてそうなもんじゃん。
そんな訳で最も自分が納得行く説を紹介させて貰った。
どっちにしろ正解かどうかは判然とせずですが。
所で~12/15迄ハウステンボスのネットショップでは、そのシュトレンが紹介販売されていた。(←つまり今はもう販売されていない)(汗)
『マーシーキッチンのシュトーレン』ですか…多分来年も販売されるでしょうが…いやハウステンボスに出店してるとか、そういう関係じゃないんですがね…結構美味しいとの評判を聞きました。
興味持たれた方は、来年のクリスマスにどうでしょうか?と…。
今迄自分が食べて1番美味しいと感じたシュトレンは、ハウステンボス園内ホテルで食べた物。
マジパン?らしき物(ぐらさんの↓コメントによると、実際は栗餡の様な物らしい)が入ってて、1番しっとり食感でした。
何時の日かまた食べたい。
記事上の写真はハウステンボス、ビネンスタッド地区に在る花雑貨屋『アンジェリケ』の扉に飾られてたリース。
真冬の華「雪の結晶」をイメージさせる様な、綺麗なリースで御座いました。
女性人気の高い、お洒落な店にぴったりですな。
アロマグッズに興味の有る方に、御来店をお勧めします。
【おまけの写真↓】
…これは10/21に旧古河庭園で写した『ホワイトクリスマス』と言う名の薔薇。
この日の為にわざわざ残しといたのでした。(笑)
【おまけの写真2↓】
頼んどいたシュトレンが、おリボンされて届きました。
クリスマスイブ…もクリスマスも仕事なんで(涙)、12/22か12/27の夜にでも食べる予定です。
楽しみだ~v
街にクリスマスBGMが流れる頃、雪国に住む人達が羨ましくなるわ。
だってホワイトクリスマス気分を味わえるんですもの。
多過ぎる雪は災難を呼ぶけど、感動も与えてくれる。
そんな風にメリーは思うわ。
今夜紹介するのは、ホワイトクリスマスにぴったりの菓子パン、『シュトレン』。
ドイツ生れの、ドイツのクリスマスには欠かせないパンよ。
本場のシュトレンはアドベント前から作られ、1ヶ月は発酵させてクリスマスを迎えてから食べるのが決まり。
長く置けば置く程発酵が進んで美味しくなるんですって。
驚いた事に1年間は長持ちするらしいわ。
12月初めにはドイツのドレスデンで、3300㎏もの大シュトレンが街を練り歩く祭が開催されるそう。
それ程までに、ドイツ人から愛されてる菓子パンなの。
最近日本のクリスマスシーズンでも、頻繁に紹介されるようになったわね。
シュトレンの正式名称は『クリスト・シュトレン』。
上にキリスト名を戴いてるの。
ドライフルーツたっぷりの甘いパン生地は細長い楕円形をしていて、縦2つに少しずらして折られ、上にはまるで雪山の様に粉砂糖がたっぷり振られてる。
この姿は、「幼子キリストのお包み姿」をイメージしての物だと伝えられてるわ。
…でもね、独語辞書を見ると、「シュトレン」は「お包み」という意味で載ってないの。
「杭」や「つっかい棒」、「坑道」等の意味だと記載されてるのよ。
クリスマスの起源は冬至祭に有ると、以前お話したわね。
後にクリスマスがキリストの生誕日に定められると、それ以前に有った多くのクリスマス習慣に、キリスト絡みの後付が為されたのよ。
『シュトレン』もその内の1つという訳。
じゃあ『シュトレン』が元々イメージしてた物って何だったのかしら?
…この答えは未だによく解ってないの。
でも少ないヒントを紐解き、諸説を唱えてる方々がいらっしゃるわ。
その中で…長らくヨーロッパの菓子やパンを研究されてる舟田詠子女史はこう仰ってるの。
「『シュトレン』の名が初出するのは、シュトレンの原産地と伝えられてるドイツ、ザクセン州の中世都市、ナウムブルクの司教ハインリッヒが、1329年当地のパン屋に与えた、組合結成の認可証。
パン屋が社会的身分と営業権を保証される代りに、市民の為にパンの質と価格の安定を図る事を制度化する必要から発行された物だ。
そこに『キリスト降誕の夜、シュトレンと言う名の細長い小麦パンを納めよ』との記載が見られる。
つまり14世紀の昔から、シュトレンはクリスマス伝統のパンだったのだ。
そして当時シュトレンは、上にキリスト名を戴いて居なかった。
キリスト教の司教が書き記した文書にも拘らず、シュトレンはただ『シュトレン』と言う名前でしか呼ばれてない事から、それが解る。
そして14世紀頃のシュトレンは、今の様な実沢山の物でなかったらしい。
ただの細長い白パンにすぎなかった様である。
ドイツ人が普段常食してるのは、ライ麦粉で作る黒パンだ。
パンと言えばライ麦パンの事で、だから『小麦パン』とわざわざ断っているのだろう。
古来白パンは、それだけで祝祭用の特別なパンだったのだ。
また、指定されてる粉の量目から推理するに、25㎏あまりのとてつもなく太くて長い大きなパンだった事が解る。
所でザクセン州の一部には、『シュトレン』=『角割にした大きな木材』とか、『薪』を意味する地方も在る。
また或る語源辞典には、『柱とか丸太の形に似ているからだ』と記されていた。
…これらの材料から推理するに、『シュトレン』とは本来、あの『ブッシュ・ド・ノエル』の様に、『丸太(木)』をイメージして考案されたパンなのではないだろうか?」
北欧のクリスマス『ユール』に於いて、『丸太』は非常に重要な意味を持っているわ。
見渡す限り雪原が広がる北欧の冬は、さながら命絶えた死の世界。
雪深い中での森林の息吹は、だからこそ貴重な宝物に思えたの。
古来の森林信仰については、此処で語らせて貰ってるわ。
それと今回の話の続きは、『ブッシュ・ド・ノエル』の回で。
それじゃあ此処で、6曲目のクリスマスソングよ♪
【ホワイトクリスマス】
I'm dreaming of a white Christmas♪
Just like the ones I used to know♪
Where the treetops glisten and children listen♪
To hear sleigh bells in the snow♪
I'm dreaming of a white Christmas♪
With every Christmas card I write♪
May your days be merry and bright♪
And may all your Christmases be white♪
I'm dreaming of a white Christmas♪
With every Christmas card I write♪
May your days be merry and bright♪
And may all your Christmases be white♪
【訳】
ホワイト・クリスマスを夢見ている
何時か見たホワイト・クリスマス
木は1番上まで輝き、そりのベルの音は子供達に響く
ホワイト・クリスマスを夢見ている
クリスマスカードに書くのは
「何時の日も祝福され、輝きますように
クリスマスが何時も白く輝くように」
ホワイト・クリスマスを夢見ている
クリスマスカードに書くのは
「何時の日も祝福され、輝きますように
クリスマスが何時も白く輝くように」
アメリカで1949年に公開された映画『ホリディ・イン(邦題はスイング・ホテル)』の為に、アーヴィング・バーリンが作詞&作曲したものよ。
主演のビング・クロスビーが歌って大ヒット、その年の音楽部門でオスカー賞を獲得したんですって。
以来アメリカではポピュラーなクリスマスソングになったの。
1954年、映画のリメイク版が作られ…その時のタイトルは、曲名の『ホワイトクリスマス』が付けられたそうよ。
今夜は此処まで。
それじゃあ皆、明日も楽しく歌いましょう♪
…ウィキペディアには「シュトレン」=「坑道(トンネル)」説が挙げられてたんですが…自分にはトンネルに似て思えんかったもので。
だってそれなら穴が開いてそうなもんじゃん。
そんな訳で最も自分が納得行く説を紹介させて貰った。
どっちにしろ正解かどうかは判然とせずですが。
所で~12/15迄ハウステンボスのネットショップでは、そのシュトレンが紹介販売されていた。(←つまり今はもう販売されていない)(汗)
『マーシーキッチンのシュトーレン』ですか…多分来年も販売されるでしょうが…いやハウステンボスに出店してるとか、そういう関係じゃないんですがね…結構美味しいとの評判を聞きました。
興味持たれた方は、来年のクリスマスにどうでしょうか?と…。
今迄自分が食べて1番美味しいと感じたシュトレンは、ハウステンボス園内ホテルで食べた物。
マジパン?らしき物(ぐらさんの↓コメントによると、実際は栗餡の様な物らしい)が入ってて、1番しっとり食感でした。
何時の日かまた食べたい。
記事上の写真はハウステンボス、ビネンスタッド地区に在る花雑貨屋『アンジェリケ』の扉に飾られてたリース。
真冬の華「雪の結晶」をイメージさせる様な、綺麗なリースで御座いました。
女性人気の高い、お洒落な店にぴったりですな。
アロマグッズに興味の有る方に、御来店をお勧めします。
【おまけの写真↓】
…これは10/21に旧古河庭園で写した『ホワイトクリスマス』と言う名の薔薇。
この日の為にわざわざ残しといたのでした。(笑)
【おまけの写真2↓】
頼んどいたシュトレンが、おリボンされて届きました。
クリスマスイブ…もクリスマスも仕事なんで(涙)、12/22か12/27の夜にでも食べる予定です。
楽しみだ~v