小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

信濃から越後の海、ブナ林へ

2023年10月19日 | 日記

信越本線に乗って柿崎から柏崎へ。バスに乗り換えて寺泊に行く。

柏崎駅前は、原発の最寄り駅なのであろう、ローカル駅とは思えない景観をみせる。駅前のタクシー乗り場には5,6台のクルマが待機していた。

そのうち特急列車がとまったのだろう、まとまった人々が次々にタクシーに乗り込んで行った。半数はスーツ姿であったが、何か技術者を思わせる実直で頭が切れそうな男たち。たぶん柏崎刈羽原発の関係者かしらん。

事実上の運転停止命令が出ているはずだが、何やら水面下で東電ならびに利権に群がる輩たちが、再稼働を画策しているんだと。どういう理路で物事をはこぶつもりなのか? まあ、そんなの関係ねぇと、強引にやるんだろう。

フォッサマグナの大断層は近いのだ。さらに、大小の断層は、北陸地方を縦横に走っている。再稼働をすすめる人々は、安全性を担保するなんの科学的根拠を示せない。

となれば、・・・もうやめよう。愚痴を書き散らしているようだ。

 ▲運が良いのか悪いのか、東電の原発敷地脇の道路を走る。立入禁止の看板、東電だけに強い電気が来そうな鉄条網が物々しい。

さて、気分を変えて前に進む。寺泊でのランチは、新鮮な魚介料理を堪能した。魚のアメ横と呼ばれているだけあって、観光客が集まり、平日とは思えない賑わいがあった。美味いメシにありつこうと、焦ったせいか一枚の写真も撮らなかった。

寺泊からは、森林浴100選に入るというブナ林、「美人林」へ。

そもそもここは、元のブナ林が炭焼きのために、すべて伐採してしまったところだった。すると、日当たりが良くなり、ブナの稚樹が隙間なくいっせいに成長した。このままだとブナの原生林のような欝蒼とした林になるだけだ。杉を植樹したほうが、林業としてのコスト性や収益性は高くなる、と材木業者にすすめられた。

土地の所有者は、ブナという木の魅力、潜在力を再認識していたので、ブナの密集林にすべきだと、新たな可能性を模索し始めた。その時、昭和50年のこと。

今や年間10万人が訪れ、科学館や森の学校キョロロも設立された。今年は開設20周年ということで、秋・来年の冬にかけて、アートや音楽会など様々なイベントが企画されている。

さて、美人の林もいいが、その周辺を散策すると道端に可愛い花が咲いていた。野菜や観葉植物などの無料販売所に立ち寄るのも楽しいひとときだった。

▲隙間なく林立するブナ

▲コルチモアかな?

▲りんどうでしょうな

▲これもリンドウか

▲地植えのホウズキを発見。這いつくばって撮る。

▲虫を見ると、その美しさ、進化の歴史に頭が支配される。美人の森キョロロにある科学館にて。ブナの森は自然の豊かな生態系をみせる。里山にすむ生き物は、すべてが美しく、学びの対象になる。

▲ハンミョウの写真仕立て

 


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