秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ   

2009年12月25日 | Weblog
聖なるクリスマスイヴから、一夜が明けました。祖谷の今日の冬空。
「クリスマスイヴ?それがドウシタ?」
なんて、一瞬でも脳裏をよぎった方々は、失礼ですが、「高齢者?」
昨日、完成し、掲げられた大凧の前で、車に跳ねられそうな危険を顧みず
必死で携帯カメラを撮る、私に青年が言いました。
青年は、昨日、大凧を掲げるお手伝いを、テラオの兄さんに頼まれた、一村人です。
必死で写す、私の真横に立ち、一言、言いました。
「凧と一緒に、並んだら?写してあげようか?」

青年よ!正確に言えば、高校の後輩君。私はそこまでは、凧に執着していません。あしからず。
でも、素直でピカピカのハートの持ち主です。ありがとう。
毎年、凧を掲げるのに、鉄のパイプが必要です。テントが風に、飛ばないように、それが目的です。
今年も、無償で貸して下さった、〇石土建の社長様、ありがとうございました。何のお礼もできません。
自慢じゃありませんが、会計残高は、常にゼロのてんごの会、会計はもちろん私。

ゴメンなさいね。私、ケチですから。

パイプを取り付けた、大凧は、非常に重たいです。作業も、大変です。昨日の気温は、3度。
大変、危険な、大変な大変な作業でした。
ボランティア精神、百パーセント全開で、頑張りました。
見返りを求めない!世の為、帰省客の為、全国秘境愛好家の為に!頑張りました!
頑張りました。



私以外の三名の男子が。

私は、モチロン♪
金稼ぎの、通常のお仕事に行きました。

仕事帰りに、テラオの兄さんに車で会いました。私は、声をかけただけです。
「今から、写メ撮っとくわな♪オチカレ様♪」
テラオの兄さんは、単純に答えました。
「綺麗なよ~、見てみ~」


来年は、頑張ります。来年こそ、女子も男子の肉体労働に、参加して、
男女参画運動の輪を、秘境祖谷から、全国に発信します。
今年の凧のテーマは、今までずっと、続いてきた、
「もんてきたかえ」
を始めて止めまして、
「たいがーいに、もんてこいよ」
にしました。祖谷の方言です。
いい加減に帰ってきなさいよ の意味を持ちます。
故郷、東祖谷を離れて暮らす、中々帰れない皆々様、
今年は帰って来なよ。故郷は、帰る場所なんだよ。
故郷は、いつも温かく黙って迎えてくれる、たったひとつの、胸なんだよ。

などと感慨に、浸りながら、私のクリスマスの夜は、ふけて行ったのでした。

夕方、クリスマスケーキを、ワメイの妻、T子ちゃんに頂きました。
「二人で、食べてね♪」
お供えして、鈴を鳴らしたら、何の声も聞こえなくて、やっぱり涙が落ちました。

クリスマスイヴは、自分の幸福度を、確かめる時間なのかな?
三年が経ち、あの日々と違う淋しさに、真っ直ぐに包まれています。
蒼い、蒼い空に、たったひと握り浮かぶ、白い雲の固まり。今の私の、感じるままの、寂しさです。

「たいがいに泣けよ」
と笑っているかしら?
東祖谷出身者の皆々様。
「まっこと、たいがいにもんてこいよ」
待ってるよ。天空の気高き山々が。
待ってるよ。
君の愛する者達が。








コメント
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