大西のさとより見ゆる栂ノ峰たづぬる人なし侘びしき桜
山のべにひとり住まひし老女にも庵の庭には盛りのさくら
思へただ花の盛りの山さとに病苦のひとにさくら見せたし
久保のさと去年に達者な老女にも訪ふに臥せをり花は見ざりし
星のさと冬ごもりせし翁をりさくらを愛でて今日も暮らさむ
病み臥して今年限りか桜花
風あらし情け無用に落花せり
石手寺や読経に浮ぶ老遍路
程よくも穀雨の恵み種を播き
山のべにひとり住まひし老女にも庵の庭には盛りのさくら
思へただ花の盛りの山さとに病苦のひとにさくら見せたし
久保のさと去年に達者な老女にも訪ふに臥せをり花は見ざりし
星のさと冬ごもりせし翁をりさくらを愛でて今日も暮らさむ
病み臥して今年限りか桜花
風あらし情け無用に落花せり
石手寺や読経に浮ぶ老遍路
程よくも穀雨の恵み種を播き