秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏点描 暮らしの初夏

2012年05月29日 | Weblog
世のうきをうきと思わでさとびとの今日のみ生きしと山に祈りて

ふる畑はかやに茂れる荒地なりぬしは去年にてうき世にわかれし

もこもこと若葉の萌ゆる山のべにを笹かき分け老のゆく末





夏めくや風に拭かれし老農夫 (久しく気にかかりし老夫婦を訪ふに)

畑しごと苗を飾りて初夏祝ふ

老農婦かげを慕ひて夏めきし


K老農夫は寡黙ではある、その実直な、飾らない人柄に引かれてこの集落を
訊ねるときは、中腹にある家に寄り道することにしている。

一昨年の秋に寄ったときは、長年使ったであろうみの修理をしていた
奥さんが見えないので聞くと、
「バイクで走っていてガードレールと喧嘩してしもうたわ、さすがに、
勝てなかったらしい、怪我して入院しとる、だいぶよくなったで」

先だって、集落を歩く機会を得て、寄ってみると奥さん共々元気に
畑仕事に精をだしていた。
今回は息子さんが連休を利用して手伝いにきていた、お互いに元気に
なったことを、喜びあったものである。










テラオ兄さんの絵手紙

















































































「山は山の住人が生活する住処

私たち登山者はその庭先におじゃましているに過ぎない」 西丸震哉

食生態学者、登山家の西丸氏に限らず、多くの心ある登山家たち、山を愛する多くの

方々からこの言葉は見聞きするわけだが、その山麓に生活する住人に配慮すべきで

あろうことを指している

立場を変えて考えると、登山者は山の住人たちから 

「また知らないヤツらが騒ぎながら庭を通り抜けていくいいかげんにしてくれ」

このように思われているかも知れません

「山を愛するひとであるならば他の動植物と同じように“山”に信頼してもらう

努力をし、環境に配慮した理念に基づいて、山の住人にも信頼してもらいながら

山に登りたいものです」


コメント
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