■あんまり最近ニュースみないけど吉兆の産地偽装に続き栗本鉄工の強度偽装が出てきた。やっぱり内部告発のようだ。そんなこと最近始まった訳じゃないし、どこでもやってることだ。なぜ最近問題になるか。それは企業の管理能力がとみに弱体化してきたからだ。
終身雇用が崩壊し労務管理を派遣会社にアウトソースする時代。いまや会社のためにほこりをかぶる会社員なんてどこにもいない。人はキャリアを求めて会社を転々とするアメリカ的なジョブマーケットに日本社会は移行しつつある。会社に対する忠誠心は消えた。
密告は裏切りであり悪であった。日本の旧会社組織のなかではこのような裏切り者を摘発し懲罰を加える見えないシステムがあったのだがもはやそんな力はない。内部告発はしかるべき処遇を受けていないと考える従業員の復讐手段である。労働組合が衰退すると労使紛争も個別テロ化するようだ。
この内部告発が消費者を啓発することで企業の責任追及を促進させる社会構造ができつつある。これは僕が10年前にアメリカで出会い衝撃を受けた世界だ。正義を守るために密告者の安全を保証する法律があり、企業のみならず政府や警察でさえ内部にスパイや密告者を放つのだ。
そのクラスのテーマは組織の汚職、腐敗にどう対処するか?だった。講師はNYの地方検事をしていた。彼の提案で映画を見に行った。それが「Insider」だった。タバコ会社の内部告発者と彼を助けメディア資本の圧力に立ち向かうキャスターの話。
確かにそんな社会は人間を疎外し不信感をつのらせるばかりだという考えもあるが、今の日本社会の動きを逆転させることはもうできない。密告は裏切りで背徳だと考える時代は終わり、この裏切り者によって社会正義がバランスするというアンチテーゼを信ずる他ない。
ちなみに「インサイダー」は実話である。
終身雇用が崩壊し労務管理を派遣会社にアウトソースする時代。いまや会社のためにほこりをかぶる会社員なんてどこにもいない。人はキャリアを求めて会社を転々とするアメリカ的なジョブマーケットに日本社会は移行しつつある。会社に対する忠誠心は消えた。
密告は裏切りであり悪であった。日本の旧会社組織のなかではこのような裏切り者を摘発し懲罰を加える見えないシステムがあったのだがもはやそんな力はない。内部告発はしかるべき処遇を受けていないと考える従業員の復讐手段である。労働組合が衰退すると労使紛争も個別テロ化するようだ。
この内部告発が消費者を啓発することで企業の責任追及を促進させる社会構造ができつつある。これは僕が10年前にアメリカで出会い衝撃を受けた世界だ。正義を守るために密告者の安全を保証する法律があり、企業のみならず政府や警察でさえ内部にスパイや密告者を放つのだ。
そのクラスのテーマは組織の汚職、腐敗にどう対処するか?だった。講師はNYの地方検事をしていた。彼の提案で映画を見に行った。それが「Insider」だった。タバコ会社の内部告発者と彼を助けメディア資本の圧力に立ち向かうキャスターの話。
確かにそんな社会は人間を疎外し不信感をつのらせるばかりだという考えもあるが、今の日本社会の動きを逆転させることはもうできない。密告は裏切りで背徳だと考える時代は終わり、この裏切り者によって社会正義がバランスするというアンチテーゼを信ずる他ない。
ちなみに「インサイダー」は実話である。