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サンリオSF文庫とディレーニの思ひ出。

TVブロスのコラムで滝本誠さんがサンリオSF文庫やサミュエル・R・ディレーニについて書いていました。
おっと、BRUTUSの本特集サンリオSF文庫全197冊の表紙を全て並べていると言うではありませんか!
大変!滝川クリステルさんの写真にぼっとしてる場合ではなかった。
(余談ですが何故この方はいつもナナメにすわりつつ、
 かつ、やや憂いの満ちた眼差しをしつつニュースJAPANをやっているのでせうか?)

さっそくBRUTUSを個室から引っ張り出して眺めてみました。
あ~高橋源一郎さんのページなのね。お、折りたたみを観音開きの見開き4Pだあ~!
むむ、ディックが21冊、ディレーニは3冊も出ていたのだったか。(ディック出すぎ)
ディックはちょっと自信ない(持ってはいるはず)ですけど、ディレーニは全部読んでいるはず。
中ではやっぱり短編集の「時は準宝石の螺旋のように」の印象が強いなあ。
なんて言ったってこのタイトルが、素敵でしょ。もう悶絶するぐらい素晴らしい(笑)。
でも一番読んだのはじつは早川SF文庫から出ていた「バベル17」。
言語学SFとも言うべき特異なアイディアとスペースオペラ的なストーリーの統合した、
とてつもなく面白く、かつややこしく、でもワクワクするSFでしたね~。
一人称・二人称という概念の無い相手との会話、
とてつもなく複雑な宇宙船の構造を4語で表現してしまう異文明、
ハイパー言語を使って思考を超高速化するというアイディア、
などなど、まさにスペキュレイティブ・フィクション(思弁小説でいいのかな?)としてのSF全開なのですが、
記憶の墓場のシーンのような切なく美しいシーン、
そして中国系美女(この設定も先進的)のリドラ・ウォン船長率いる宇宙船クルーの大活躍と
話の筋はしごく単純な「血沸き肉踊る冒険活劇」になっていて、取っ付き易いところがまた良いんだよな~。
オチ(ミッションを妨害する破壊活動の下手人は実は!)も「へええ」と思ったんですけど、
もしかしたら「PC」やら「プログラム言語」やらが身近になった今のほうがリアリティ感じるかもしれない。

読んでから大分間が空いてるから違ってたらごめんなさい。是非皆様も読んで確かめてみて下さいね!
・・・って絶版であんまり簡単には入手できないのかな?SFって(まだ)冬なんですよね??
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