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鬼門?埼玉で建築探訪(たそがれの戦後モダニズム編)

さて、北浦和方面での所要を終えた後、浦和方面に戻って探訪の続き。
まずは清家清さんの埼玉農林会館を目指す。
これは昔埼玉県庁に来たときに発見して「な、なんだあ!?」と思っていたら清家さんだった、という想い出の案件。
なのですが、そこに着く前、農林会館の並びのビルヂングたちが凄かった。

まずは自治会館。
凄いでしょ~この色彩感覚。庇の造形も・・・しつこい。
 
左:公的な建物なので当然国旗掲揚用の渦巻きが装備されています。
右:玄関廻り。アートしてますでしょ?


結構アクが強いので好き嫌いが分かれそうですが、モッドイースト爆発であることには間違いない。
これが「埼玉県自治会館」という硬い組織の建物であるところが面白いです。

お隣は日赤。そして埼玉県庁(別館?新館?)が顔を出します。

 
左:戦後すぐの官庁営繕の教科書に乗っているお手本がそのまま建ったかのような?
 1950年代末から1960年代初頭な雰囲気の実直モダニズムがどどん。
右:こちらは埼玉県庁の雄姿。なんだか良くわかんないんだけど、無意味に凄い。


で、清家さんの農林会館。
 
左:PCコンクリートを使った外壁が時代を感じさせますね。前川さんの西原衛生とかと比べてみてみると面白いかもです。
右:コア部分は有機的な曲線と焼き物で優しい感じ(いまは痛ましい感じの方が強いくて涙)。


システム的な発想で固めた部分に唐突に有機的な形態が挟まれているのがこの建物の面白いところなんですが、
 
なんとこの藤壺のなかには清家風ジャパニーズモダンが(ひっそりと)爆発していているのであった。
夜間通用口なんだけどね(笑)

埼玉丸の内地帯の(正確には大手町と言うべきか)凄さにすっかりやられつつ、
最後は夕闇迫る前川國男さんの埼玉会館へ。
建物より建物と建物の間の空間に目が行くと言う稀有の建築。
 
少し時代が下っているせいもあるかもしれませんが、大分落ち着いた感じですね。さすが。
一度ホールの中に入ってみたいな。


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