昨年とは違って、静かな雰囲気であった。鳥居の脇に作られた舞台は、着物姿の人は居るが寛いでいる。
山車も来ていなくて、お囃子の音も聞こえない。
境内には、40~50人ほどの人がいて、何かを待っている様子だった。
大鳥居からの参道と、社殿の前を空けるようにして集まっていた。
氷川会館の腕章を付けた女性が、カメラと脚立を準備して参道脇に待機していた。

11時を少し過ぎたころ、氷川会館の方に人の動きが見えた。楽の音とともに、行列が出てきた。


先頭は三人の楽人で、続いて神官、巫女が並んでいた。その後に、白装束の二人が長持のようなものを担いで通った。
さらに神官が続き、そのあとにはスーツ姿の大きな集団が続いた。その和と洋の対比が面白かった。

社殿の前に設けられた祭壇の前で、神官等は祭壇の前で向かいあった。
楽人、神官、巫女は西側にならび、長持を持った二人と、その後の神官は東側に位置した。
その後の集団は、進んできた向きのままその後ろに並んだ。
儀式が始まり、坦々と進んだがその意味はよく分からなかった。
儀式が終わると、楽人を先頭に、社殿の中に入っていった。
儀式が終わる少し前から、祭り囃子が聞こえ、山車が近づいているのが分かった。
鳥居の方を見ると、一台の山車がこちらに向かっていた。
行ってみると、宮下町の山車だった。鳥居の前で止まってお囃子をするのかと思ったが、そのまま右折した。

神社の前の道を進み、坂道を下りそのまま去っていった。

山車の出現を同時に、鳥居脇の舞台でも囃子と舞いが始まっていた。
その下でピンクの振袖を着た女の子が、舞台を見上げていた。舞台のおかめも女の子のほうを見て踊っていた。