ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

Hitoshi Toyoda slide show

2007-08-21 05:53:08 | art
東京都現在美術館 中庭で トヨダ ヒトシ のスライドショーを見た。

現代美術館の中庭に面するおおきな硝子面に
東京の潮位が白く書かれている。
なるほどね。
ここは海抜0m以下の場所ってこと。
深川を感じる。

その前に白いスクリーンが置かれて

夕闇がゆっくりおりた頃、はじまった。
トヨダ氏が前に出て挨拶をする、とってもシャイな人の様子。

実際トヨダ氏がスライドを操作するのだった。
少しビックリ、自動的にカシャカシャ写されるのかと思っていたので、
その手作業のピント合わせやら、1枚のスライドの長さやら、も作品の重要な要素なのだと気づく。
街の音や、時々上がる花火や、子供の声なんかもBGMなのか。
音が無いスライドなので、街の音がよく聞こえる。
ずーっ蝉の声が途切れる事無く鳴きっぱなしで、夏の作品である事、作品のイメージに組み込まれていった。
ここでスライドが投影される、それを見る作業一連が一期一会の作品という事か。

はじめは、心象風景が連なっているのかと思いながら
見て行くうちに、ストーリーに気づく。
だんだんとストーリーが増えたり、転換したりするところが
説明が先になったり後になったり、
見る側の思考に挑まれているような気分になる。
トヨダ氏と見ている私の格闘が始まった。
印象的なイメージを次々と見て行くうちに、格闘が心地よくなってきた。

様々な死を展開して、スライドが終わる。
終わってみて、あの始まりは死への扉だったのか、と思い
また格闘する。

すっかり、トヨダ氏の思うつぼにハマってしまったようだ。

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