8月25日(土)
綾部保健福祉センターにて、京都府助産師会第2回研修会、丹後支部ミドワイフ道場合同研修会が開催されました。
講師は、府立与謝の海病院の副院長・京都府立医科大学准教授の野口敏史先生。
「京都府北部の周産期医療の現状と助産師に期待するもの」というテーマでお話をしていただきました。
参加者は、会員18名、非会員5名、助産師学生4名でした。
北部の病院・産院で勤務する助産師、地域で活躍する開業助産師、助産師教育に携わる助産師、そして、京都市内で活躍する助産師の参加で盛り上がりました。
助産師学生は、来年福知山で就職する学生や、網野出身の学生など、北部の将来を担う助産師の卵ちゃんたちで、彼女たちに期待も高まりました。
野口先生のお話のなかで印象的だったのは、
先生自身が「助産師さんに育ててもらった」と言ってくださったことで、特に産婦人科、小児科医の少ない北部での助産師の役割は大きく期待されています。
北部の地域特性として
★広い(京都市内が4つすっぽり入る)
★遠い(京都市内、各都市間)
★不便 (交通事情、生活環境)
★人口が少ない(高齢化、将来の日本の縮図)
とあるが、
反面
☆人間性が良い
☆医療従事者に優しい
☆食べ物、空気が美味しい
☆緑が多く自然がきれい
☆妊婦の年齢層が都市部に比べ若い(正常産が多く介助できる)
という良さがあるとお話されました。
そして、京都府は日本で一番医師数が多いのに、京都府北部の医師数は極端に少ないという現状。
しかし、私達、周産期に関わる者たちが、施設間を超えて人と人として繋がり、連携することで現状が改善していけるのではないかという希望が見えました。
また、助産師が関わるカンガルーケア、アクティブバース、母乳育児に関して、その良さと、援助するにあたっての基準や注意点などもお話いただきました。
最後には、助産師自身の人間としての経験が、すべて暖かい助産につながるのだというメッセージをいただきました。
研修会終了後も先生や助産師同志、助産師学生さんも交流する時間がもて、とても有意義な会となりました。
「京都府助産師会」は公益社団法人として京都府全域の周産期医療に貢献する大きな役割があります。今回、北部地域の現状を中心に学ばせていただきましたが、研修会の中で感じたことは、自分の働く場所だけを見るのではなく、京都府下、近畿、日本全体を俯瞰しながら、「いま、自分たちに何ができるのか」を考えて連携すること、そして一方では、助産師自身が人間として一人の女性として幸せに生きることが大切なのだと改めて感じることができました。
(担当:内海)