象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

バルザックの『財布』に見る、くすんだ質感と偶然の出会い

2018年03月08日 16時11分33秒 | バルザック&ゾラ
『知られざる傑作』の中に収められてる短編では、この『財布』が結構好きですね。『鞠打つ猫の店』の"窓辺の女"とは全く逆で、若くして成功した画家と貧しい娘との出会いが、くすんだ質感の中で、絶妙なオチと共に甘美な幸福の結末で終わる。バルザックには珍しい、おめでた物語。  この『財布』では、この"窓辺の女"を見上げ、憧れる事でドラマが始まるが。才能ある一人 . . . 本文を読む