象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

今時のドーピング、これからのドーピング。そして、私もドーピング?その1(3/2補足)

2018年02月21日 13時30分22秒 | 健康

 オリンピックのシーズンになると、決まってドーピングが大きな話題となる。規模が小さい冬季五輪は、比較的ドーピングの話題も少ないみたいだが。

 案の定、OARから違反者が出た。IOCはロシアの処分を解除し、東京五輪の参加を認めたが。ドーピング塗れでもロシアが参加しないと、大会のパフォーマンスが落ちる事を危惧したのか。全く花より団子より華ですな。
 
 こういうのは大体において、メダルを栄光を獲得した後に、次々と判明するような。検査委員も、少し良い気持ちで泳がせておこうって、猶予を与えてんのか。事実リオでは、その通りとなった。


  そこで興味深いコメントが届いたんで、紹介と共に補足します。  

 それには、2000年の東京ではもっと高度なステルスドーピングが蔓延すると。そうなると、日本の検出技術を世界中にアピールする、大きな機会にもなる訳で。ものは考えようである。

 インフラや選手強化に力を入れるより、ドーピング検出のみに力を注ぎ、五輪史上初のステロイドゼロの大会を目指す方が、ずっと合理的で金の掛からない。失墜した日本の信用を獲得する絶好の機会となる筈。

 血液検査を100%義務付け、遺伝子転移を徹底的に調べ上げる。日本人はこういうのが得意な筈だ。既にゲノム編集もドーピング対象となり、より研究が進む。

 ゲノム調査には驚く程の労力と資金が掛る事は、サイコパスでも述べた。しかし、新国立を作るよりかは、ずっと安上がりだろう。無能なIOCのお陰で、無罪放免になったロシアに対し、ノモンハン依頼の屈辱を晴らす時が来たのだ。オリンピックは政治に利用したが勝ちなのです。

 しかし、コメントにもある様に、愚かな大衆は、オリンピックに感動ではなく驚異を求める。女を買い漁る事で、ファンタジーを求めるかの如く。
 そこに、倫理とか道徳とか正義という、”正の美徳”は存在しないのですな。美徳にも倫理にも道徳にも二面性があるのですな。
 
 ロシアの15歳、ザギトワ選手が血液検査を練習中に強制されたという事実は、結局彼女もクロという事で。でも、可愛いから許しちゃうとなる。以上、補足です。

 

 日本には、”恥の文化”というものがあるから、ドーピングに染まる選手は皆無に近いが。欧米や中南米とは、価値観や思想が全く逆だから、見つかんなきゃ合法だろうって、金メダルは金メダルだろって、エリート出の娼婦みたいに、開き直ってる所がある。


 一部の卓越したアスリートは、生涯の全てを掛け、あらゆるものを犠牲にし、メダルの為だけに、自らを追い込み、全神経と全体力と全才能をそこに注ぎ込む。

 しかし一方で、ドーピングかメダルか、メダルかドーピングかという、もう一つの熾烈な闘いが待ち構える。自分との闘い、人との闘い、記録との闘い、そして、ドーピングとの闘い。
 

 何が何でもメダルっていう純粋な欲が、ドーピングをしてもメダルが欲しいという、強欲に変わるのは当然であり、自然な事だろうか。人は、ある事が不可能だと判断すると、ある合理的な手段を使う。イーグルスの"ホテルカルフォルニア"じゃないが、そういう風にプログラムされてんのだ。


 ベン・ジョンソンも言ってもすね。"あれは犯罪でも罪でも失態でもない。一つの選択だったし、手段だったんだ。後悔なんかしてないよ" 確かに、ではある。ジョンソンがあの時、ドーピングをしなかったら、メダルを取れないどころか、再びスラムの生活に戻ったであろうか。だから、危険を晒してまで、ステロイドに手を染めた。

 お陰で、ほんの一瞬ではあるが、世界のヒーローになり、夢を見る事ができた。彼にとって、ドーピングとは、スラムから自らを引き離す"必要悪"でもあったのか。

 つまり、ドーピングは陸上を始め、オリンピックを目指した時から、折込済みだったのか。勿論、金メダルは剥奪され、世界のアンチヒーローに成り下がった。が、これも想定内だった。
 でも、スラムに逆戻りする事はなかった。母国は彼を、カナダの"闇に埋もれた英雄"として、ひっそりと支えてたのだ。

 自分を育ててくれたお袋と、強くしてくれたカナダと自分の為に、ステロイドを敢えて選択した。確実に、ルイスに勝てる様に、家畜用の強力なステロイド剤をだ。

 昨今、当時のカナダチームのアスリートの面々が、ステロイド使用について、次々と告白してる。"ベンだけじゃないぜ、俺達もやったさ。アイツだけ悪く言うのは不公平だ"と。今、ベン・ジョンソンは陸上のコーチをしてる。勿論、極々普通の人だ。お陰で、スラムの生活とは永久に縁が切れるであろうか。

 ただ、ドーピングが発覚し、ブリーフケースで顔を隠した、当時の彼を見て、少し悲しくなった。"お袋の為、家計を支える為にやったんだ。とにかくスラムから抜け出したかったんだ"と言えば、少しはイメージは良かったろうに。
 

 人は思うほど強くはないし、弱くもないし、完全でもないし、バカでもない。哺乳類のいや脊椎動物の中で、最も下衆で強欲な生き物である事を、キチンと認識しない限り、そして、ドーピングに関する知識を完璧に理解しない限り、常に強欲とドーピングは、貴方の周りに蔓延り、纏わりつく。

 時間がないので、今日はここまでです。



2 コメント

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昨今のドーピングって (paulkuroneko )
2018-03-02 14:42:50
こんにちわ。

当時はドーピングに対して、それほどまでに厳しくなかったから、多少舐めてた部分もあったんでしょう。ましてソウル委員会に検出は出来ないだろうと高を括ってた部分もあったと思います。

そして今では、ヒト成長ホルモンなどの遺伝子ドーピング。ステルス性の高いこの種は、まず尿検査では検出できない。ジョンソンの家畜用ステロイドですら、尿検査をくぐり抜け様としたくらいですから。

転んださんのサイコの記事で言ってる遺伝子転移技術を生かした奴です。もうこうなると、どんな技術を駆使しても見つかりっこないと。

IOCが尿検査に拘ってるという事は、見つからなければ合法だとステロイドを支持してるのと同じです。彼らIOC役員にとって、オリンピックが金のなる気になるには、競技のレベルが向上する事で、フェアな精神ではないのです。

例えば、ドーピングありでも脅威の記録やパフォーマンスを見せつけられたら、倫理や道徳は吹っ飛びます。私達バカな大衆は、もはや感動ではなく脅威を見たいのです。

禁止薬物もメキシコ五輪時の30種から今では200種に増え、東京ではもっともっと増えるとも。日本の高度な技術でステルスドーピングを解明すれば、それこそ世界に日本の技術力を証明する事でしょう。

平昌もドーピング違反は大人しかったですが。予想された如くOAR選手の中から違反者が出てます。これから追跡調査が本格化し、違反者は次々と摘発されるでしょう。女子フィギア金のザギトワも練習中に血液検査を強制されてます。という事は彼女もグレーなんでしょうね。
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Re:昨今のドーピングって (lemonwater2017)
2018-03-02 15:57:05
こんにちわです。いつも興味深いコメントありがとうです。paulkuronekoさんはホント何に付け詳しいですな。

 全く同意です。でもサギトワの練習中に血液検査とは、IOCも思い切った事やりますな。100%ヤッてるという証拠を握ってたんでしょうか。尿検査に甘んじるIOCにしては異例の対応でしょう。それとも、単なるヤラセかパフォーマンスか。

 ただ、ゲノム編集がドーピングの対象となった所で、DNA毎に30億以上の塩基対があり、総ゲノムの1%以下しかカバーできないとされる中で。天文学的な遺伝子の組合せをどうやって調べるのか。世界中のスーパーコンピュータを駆使し、アーベルやリーマンやオイラーみたいに、それらを解明する関数群を編み出すのか。

 でも微分方程式みたいに近似値を求め、ある一定の閾値を超えたらクロだとすれば、結構な数のステルスドーピングは、素人目には検出できそうだが。ここまで来ると、技術というより理論ですね。

 
 
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