神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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甜美的東方美人

2009-06-15 | 茶旅
山頂の氣をいっぱいに浴びて、しばし深呼吸をする。

茶樹の生命力は旺盛で、摘み取った茎の横から瞬く間に新芽が出て、
そこにまたウンカが潜んでいた。

来た道をまた戻り始める。


へっぴり腰の自分が情けない・・・
でも登りより下りのほうが滑りやすくて油断ならないのよ~~。


車に乗り込み、G氏の自宅へ。

朝摘み取って室内萎凋していた茶葉を早速チェック。


空の様子を見て、室外萎凋を開始。
ものすごくいい香りが漂う。
これは白毫烏龍茶(東方美人)になるお茶。


この後、G氏の今年の白毫烏龍茶をいただく。
G氏は比較的低温でゆっくりと何煎も淹れてくれた。
煎が効くので、こうやって3日くらい飲んだりするそうだ。
飲み終わると水出しして、冷茶も楽しむ。

G氏の味わい方はパッとした香り立ちよりも滋味を大切にしているようだ。
内在する複雑な香りを口の中で楽しむというのだろうか。

どこもとがったところのない、優しい香り、
それでいて味は変化に富み、個性の際立つ白毫烏龍だ。
言うなれば、外見は素朴で優しそうだけれど、
一度好きになったら逃れられない魔性の女って感じだろうか


この後、G氏の車で北埔へ向かうことになった。
私が渡台前にメールでC小姐に
「できれば峨眉か北埔に行きたい。遠ければ石碇や坪林でもOK」
と告げていたので、
G氏が気を遣って北埔に住む知り合いの茶人に連絡をつけてくれていたのだ。
その北埔でのレポートはまた、後日。

さて、北埔で何時間かを過ごし、
G氏の家に戻ってきたのはその日の午前12時をとっくに回っていた。

行きの車ではC小姐が後部座席で熟睡し、
帰りの車では私が爆睡。
G氏は連日の製茶でお疲れなのに大変申し訳ない・・・。
「どうせ製茶で寝られないので、徹夜に付き合ってもらったようなもの」
と優しい返事をくれたけれど(汗)。

帰宅して早速攪拌に入る。
この過程で硬い葉を取り除く。
C小姐がその葉を茶香炉に使ったらいいんじゃない?と提案する。


この間、G氏の今年の包種茶と紅茶をいただく。
包種茶は私が知っているタイプのものより発酵と焙火が強め。
紅茶もいろいろな味と香りが絡み合ってとても美味しいが、
もうちょっと置いておくと火入れが落ち着いて
よりまろやかに美味しくなりそうだ。

あれやこれやと話もはずみ、気が付いたら午前3時。
さすがに寝ないと次の日の予定がこなせない。
G氏は「老茶も飲んでもらいたかったが、次回に」と言うことだった。
(代々茶農を営む家では自慢の老茶が必ずあるのである♪)

真っ暗な石碇郷の道をC小姐のBMWが降りていく。
対向車には一台も遇わなかった。
コメント (2)
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