晴天に恵まれた10月10日体育の日、
佐賀市内の「
肥前通仙亭」にて中国茶会を開く機会を得ました。
「肥前通仙亭」は佐賀市地場産品の情報発信拠点として
2010年6月にオープンした地場産品交流会館です。
佐賀生まれであり煎茶道の祖と仰がれる高遊外売茶翁が
晩年京都に構えた茶店「通仙亭」にちなんで名付けられ、
売茶翁の関連資料も多数展示されています。
茶人の憧れである売茶翁ゆかりの場所で茶会を開きませんか?というお話は
私の学生時代の友人Mさんとのツイッターから始まりました。
佐賀出身で現在は関東の某上場企業の取締役を務めるMさんと
Mさんの高校の同級生で通訳をしていらっしゃる佐賀在住のDさんが
「肥前通仙亭」でお茶をしながら「ここで何かイベントができたらいいね」と話したことがきっかけとなり
行動力抜群のお二人が全てお膳立てをしてくださってこの企画が実現しました。
当初は6月ごろを予定していたのですが、私の都合がつかず、
秋の連休にかけて、せっかくなので2泊3日で佐賀を周ろうということになりました。
Mさんの案内のもと、もう一人の学生時代の友人で某新聞社の記者であるRさん、
そして私の3人の道行きとなりました。
通仙亭の展示スペースをお借りして、お客さま10名での茶会、
お顔の広いDさんのお蔭ですぐに満員御礼となったようです。
Rさんの口利きで某新聞社佐賀支社の方もいらしてくださいました。
当日はMさん、Dさんが水屋とアシスタントを担当してくださり、
私はお茶淹れとお話に専念させていただきました。
テーブルにはDさんのご友人が山で摘んできてくださった草花と
Mさんが地元で拾ってきてくれた木の実などが季節感を演出してくれました。
前々日に泊まった武雄温泉の「
竹林亭」の床の間にあったつつじと栗の枝も
ちゃっかりいただいてきました。
(もちろん許可済みですが。。。)
Dさんが綺麗に飾ってくださり、入り口で皆さまのお迎え役を務めました。
茶譜は
徑山茶 2011
恩施玉露 2011
高山包種茶 2011春
鳳凰単そう 蜜蘭香 2009
東方美人 2010
前半二種類の緑茶は日本との関わりを意識したチョイスです。
栄西禅師が留学先の宋から持ち帰った茶種を蒔いたとされる背振山も佐賀県にあります。
徑山茶ゆかりの徑山寺は栄西が修行に立ち寄ったとも言われています。
後半の青茶三種は香りを重視したチョイスです。
初めて中国茶を体験する方々もいらっしゃるので、
まずはその芳しさを知っていただこうと思いました。
お茶請けは台湾産のエリンギチップ、セブ島産のドライマンゴー、
信州飯田
いとうやの遠山栗、
地元佐賀でDさんが調達してくださったミルクプリン。
初めての試みで不慣れな点も多々ありましたが、
「楽しかった」「美味しかった」と言っていただけて嬉しく思います。
私にとってもたいへん貴重な経験となりました。
企画運営に携わってくださったDさん、Mさん、
肥前通仙亭のスタッフの皆さま、
そしてご参加くださいました皆さま、
ありがとうございました