爽やかな風が駆け抜ける、
素敵な茶会に参加してきました。
杉並の井の頭通りから少し入った場所。
都会の住宅地にこんな隠れ家があったとは。
竹林のオーナーKさんと
Kさんの学生時代からのご友人で茶道のお師匠さんでもあるM先生が
毎春開催していらっしゃる「竹林茶会」。
うらりんさんが縁あって二年前から中国茶の淹れ手として参加されています。
今回は私もお招きにあずかり、ヒロエさんとYYさんとお邪魔しました。
つくばいで手を清め、飛び石を渡っていくと新緑の世界が拡がります。
ところどころに竹の子が顔を出し、
竹が途切れた場所にフキが一斉に伸びています。
奥には抹茶席。
まずはうらりんさんの中国茶席へ。
早い時間にいらしていたA先生が置いていってくださったという安徽省産の緑茶、舒城小蘭花をご相伴にあずかりました。
優しい香り。
このお茶をいただくのはとっても久しぶりです。
次はうらりんさんによればフランス人の巻き毛のような雲南紅茶。
ベルサイユ滇紅と勝手に呼びながら、甘い香りを楽しみました。
そして奥の抹茶席へ。
上生菓子と薄茶をいただきます。
M先生のお点前は凛とした厳しさがあり、
それでいて先生のお人柄でしょうか、とてもしなやかな印象を受けました。
蓋置も水差しも風呂先も竹を使い自作されたもの。
茶杓ももちろんですが、お菓子の取りばしも竹で作られたそうです。
棚は表千家の先代の好みとのことですが、これもご自作だそうです。
写真を撮り忘れましたが、床の間に見立てた一本の竹に短冊と花入れがかけられていました。
短冊には
「笹風に 揺られて届く 茶の香り」
(川上真裕子さん作)
花入れには花がかかっていませんでした。
お客様ご自身がそれぞれ庭に咲くお好きな花を想像で入れてほしい、という意味だそうです。
野点ならではの粋な計らいですね。
最後に茶友のSさんとRさんにお会いしたので再びうらりんさんのお席へ。
Rさんご持参のベトナムの晒青緑茶をいただきました。
春爛漫、日差しも風も心地よい最良の日に
最高のおもてなしをいただき、忘れられない茶会となりました。