先日、拙ブログの蔡暁芳工房訪問の記事を読んで
問い合わせをくださった方がいた。
もう10年前に行ったきり訪れていないので、
お役に立てるようなお返事ができず申し訳なかったのだけれど、、。
久しぶりに暁芳窯の茶器を出してみた。
これはクコの実柄。
私が中国茶の勉強を始めた2000年ごろは
台湾茶器の最高峰といえば暁芳窯だった。
造形も磁器土も絵付けもほかの器との違いがはっきりしており、
茶も美味しく入る、との評判で、台湾茶ファンの憧れだった。
その後中国での中国茶ブームが始まると、
値段も上がり、品薄で手に入りにくくなった。
同時に日本でも茶器を制作する陶作家さんが増え、
個性や多様性を求めるユーザーの目はそちらへと向かっていく。
茶器は使い勝手の良さや好みから
一軍選手が自ずと決まっていくもので、
教室でも普段使いでもよく使うものは
茶棚の一番取りやすい場所に置かれている。
暁芳窯の茶器はそれよりも少し高いところから見下ろしていて、
初めてのお客さまやスペシャルな茶会の時などにお目見えする。
当時は清水の舞台から飛び降りるような気持ちで購入したが、
もうなかなか手に入らない今となってみれば
あの時買っておいて良かったのかもしれない。
飲んだお茶は祥泰茶業の東方美人2018年。
最後に馮さんご兄弟にお会いしたのはコロナ前の春だった。
そろそろまたお会いできるかな。
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