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第55回ノーベル物理学賞 ラム・クッシュ「水素スペクトルの微細構造」の解明

2014年11月06日 | ノーベル賞

 水素の輝線スペクトル

 電離あるいは励起された原子から放射される光は原子内の電子のエネルギー準位が量子化されているため、ある特定の波長だけに限られている。このような光はプリズムで分光すると離散的ないくつかの光の線となる。この光の線を輝線といい、輝線からなるスペクトルを輝線スペクトルという。

 水素原子のスペクトルを見ると、様々な輝線が観測される。この輝線は、それぞれ電子のエネルギー準位間の遷移に相当する。水素原子の最もシンプルなモデルは、ニールス・ボーアによって与えられる。電子が高いエネルギー状態から低いエネルギー状態へ遷移する場合、特定の波長を持つ光(フォトン)が放出される。

 スペクトル線は軌道(n)の値によってそれぞれの系列にグループ分けされる。スペクトル線は系列の最大波長/最低周波数から、ギリシャ体を用いて命名されていく。例えば、n=2 → 1のスペクトル線は「ライマン-アルファ(Ly-α)」、n=7 → 3 のスペクトル線は「パッシェン-デルタ」(Pa-δ)である。

 ところが、これらにあてはまらない微細な輝線スペクトルが存在する。例えば21cmのスペクトル線など、いくつかの水素のスペクトル線はこれらの系列に含まれない。これらは微細構造・超微細構造などとよぶ。

 微細構造・超微細構造

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参考 Wikipedia: 超微細構造 ラム・シフト ポリカプ・クッシュ ウイリアム・ラス

スペクトル解析
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