ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

F1日本GP20周年!蔵出しBESTバトル全集

2006-09-18 21:57:09 | F1
なんだろうこれは、と思って一応予約しておいた番組。
一番に例のポエムアナと近藤マッチの顔が出て来て一瞬見ずに消そうかと思ったんですが、見たら内容は良かったです。
懐かしい映像もたくさんありましたね。古館伊知郎氏の実況&今宮純さんの解説が懐かしい。今宮さん、地上派に戻って来てくれないかな。あの優しい声としゃべり方が好き。
そしてやっぱりマンセルは面白いと思った。まさに愛すべきバカ。ああいう豪快なドライバー、また出て来て欲しいですね。ニコとか密かに期待してるんですけど。

ミカ・ハッキネンのハイライトはやっぱり、2000年ハンガリーでした(これやってくれなかったら、私はフジに抗議の電話するとこでしたよ)。
前を行くシューマッハが周回遅れのゾンタを追い抜く所を狙って、2台まとめてぶち抜くという脅威の神技オーバーテイク。こんな恐ろしい真似をする人は、多分今後もそうそう出て来ないでしょう。

でもホントはこれ、この前後の流れまで見るとより面白いんですけどね。
シューマッハの露骨な進路妨害により、一度は追い抜きを阻止されるミカ。
同じ轍を踏まないために、シューマッハ自身が周回遅れをパスするために進路を変えることができない、その瞬間を狙ってのオーバーテイク。
そしてレースが終わった後、マスコミをシャットアウトしてシューマッハとふたりだけの反省会を決行するミカ。
そこでどんな話をしたか、本人たちは何も言いません。が、神妙な顔でミカのお説教を聞いている(ようにしか見えない)シュー兄の表情がなんとも言えませんです。
ミカとして、ここはきっちり話をしておきたかったんでしょう。でも本人に直接言えば良いことで、マスコミを巻き込んで騒ぎにはしたくないと思ったんではないでしょうか。
ミカの最大の魅力は、何よりそのフェアな態度にあると思います。結構エグい部分も色々あるF1の世界にあって、常にフェアでクリーンな態度を保ちながら結果もきっちり出した、そんな人でした。そういうとこ、シュー兄と対照的なんですよね。

その他、BESTバトルはいちいち内容が濃くて語り出したらキリがないんですけど、やっぱり最後の「ここは抜けないモンテカルロ」はトリ肌が立ちましたね。
あの年のマンセルは(というかウィリアムズのマシンは)とにかく鬼のように速くて、セナは手も足も出なかった。
しかしモナコでは、マンセルのトラブルからセナが先頭に立った。猛然と背後から襲いかかるマンセル。意地で押さえるセナ。一瞬たりとも気を抜けない攻防が続く。
勝敗を分けたのは、モンテカルロの抜きにくいコース。麗しのモナコに祝福を受けたのは、やはり「モナコマイスター」セナだった……。
これは当時見てて、何か信じられないものを見ているような気分だったのを今でもはっきり覚えています。
でもこうして改めて見るとやっぱりマンちゃんいいキャラだ(笑)。
ここでポイント差を計算して、「今回は無理せず2位狙いで行こう」なんて考えるようなマンちゃんだったら、この名勝負は生まれてなかったですもんね。

中々良い番組でした。スタジオのトーク削って、VTRの所だけ保存します。