ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

今更NHK杯(1)

2010-11-14 22:50:00 | 日記
既にスケートアメリカも(男子は)終わってるというのに何を今更な感じですが、せっかく名古屋まで行って来たので、自分の備忘録も兼ねてつらつらと。
極めてまとまりの悪い文章ですが、もう自分でまとめるのあきらめました。

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これがオリンピックの後のシーズンということなんでしょうか。新世代が一気に台頭して来たという感がありますね。

アイスダンスではシブタニ兄妹。見た目も名前も日本代表リード姉弟よりよっぽど日本人ぽいアメリカ代表。私、アイスダンスのことはなーんもわからんのですが、動きがきれいで二人の息もよく合ってるなーと思って見てたら、案の定高い点が出てました。

ペアでは高橋・トラン組。FSではちょっとジャンプのミスも出ましたが、姿勢がきれいで動きがきびきびしてて、3位表彰台も納得です。表彰式で、小柄な成美ちゃんが長身のトンさんと無理矢理ハグしてたのが微笑ましかった。

同じく女子の村上加奈子ちゃんも、FSではすごく緊張していたみたいでしたが、最初の3ー3は鮮やかに決まったし、最後まで勢いが落ちなかったので、ジャンプのミスはあっても印象は良かったです。笑顔が可愛いだけじゃなく、表現にもセンスを感じますしね。彼女の演技の時、お花スケーターたちがキス&クライの後ろに鈴なりになっていたのもほほえましい。地元ちびっ子スケーターたちの憧れの先輩なんでしょうね。

男子は羽生君がいきなり4回転を決めました。後半バテてましたが、すごい負けん気の強さが演技にも出てました。しかし個人的には、SPから4ー3ぶちかました無良くんにももう少し注目して欲しい。個人的に、骨の太さって結構重要だと思いました。肉は鍛えたり落としたりできるけど、骨って後天的な努力ではどうにもならないから。彼は骨格ががっしりしていて男らしいから、実際より大きく見えるし動きも迫力がある。ジャンプもパワフルで、『男子』の醍醐味を感じさせてくれる選手の一人だと思います。

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しかし、同時に。
若い力が台頭して来たからこそ、改めて分かる。実績を重ねて来たベテラン選手の凄さ。
アイスダンスのデイビス&ホワイト組、ペアのパン&トン組、女子のコストナー選手。単なる技の比較だけでは語れない底力の強さのようなものも実感しました。
パン&トン組なんて、前の選手の点数待ちでリンクに入った瞬間空気変わって見えましたよ。
ベテランの選手たちにとっては、GPS初戦であるNHK杯は決してマックスで戦う試合ではない。3月の世界選手権に向けて色々なことを試してプログラムを修正しつつ、調子を徐々に上げて行くという感じ。コストナー選手はけがの影響でジャンプの難度を落としていたみたいですしね。
それでも、多少のミスが出たくらいでは簡単には揺るがない『格の違い』みたいなものを実感した試合でした。

そして。その『格の違い』を持ったベテラン選手の中に、男子シングル高橋大輔がいるという事も、改めて実感しました。感無量。
以前から、彼が自分で納得の行く演技ができれば結果は自ずから付いてくる、そういう選手だとは思っていましたが、今は多少練習で調子が悪くても、MAXで勝ちを取りに行く試合じゃなくても、本番でまとめて勝ちに行ける、そういう強さを身に付けたような気がします。
今回、スケートに詳しい方(ご自身で滑っている方)とお話する機会があったんですけど、「大ちゃんにPCSが出るのはよく分かる。一人だけ飛び抜けて難しいことをやってるから」と仰っていました。
私は素人だからよくわからんけど、取りあえずステップは他の選手の倍速くらいの勢いで踏んでるように見えました。宮本さんの新聞記事では「普通に滑ってる所がほとんどない」って書いてましたね。

「試合では緊張しないとダメでしょ」

…いやあ、一体いつの間にこんなベテランの余裕を身に付けたのか。トリノの頃はまだまだひよっ子って感じだったのに。
F1ではよく、『勝ち方を知る』という言い方をします。実力があっても結果に結びつかないドライバーは、勝ち方を知らないからだ、などと言われる訳です。でもそれを知るには勝つしかない。経験しか。
大ちゃんは、自分なりの『勝ち方』を確立しつつある感じですね。すっかり頼もしくなっちゃって。

とは言え、油断は禁物です。現役を続ける限り続くハラハラ・ドキドキを、以前よりはちょっとだけ余裕かましながら今年も見守って参りたいと思います。


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