この2週間、暖かい炬燵に入って、終日テレビの中の寒空を見続けた。津波にのみ込まれる町、津波で押しつぶされた家々が累々と映し出され、暗澹たる気持ちになる。被害の全容はまだまだ見えない、復興には長い時間が必要だろう。日本が沈没しかねない大惨事だ。経済損失も計り知れない。原発事故も現実のものとなった。原発建屋が吹き飛んだ映像は、信じられない映像だ。世界は震撼し日本から逃げ出す。
今回の災害で原発のことがある程度理解できた。電力会社が言う安全も理解できる。こんなにめちゃくちゃなのに、まだ原子炉は壊れていない、というのだ。放射能は多少漏れてもたぶん大丈夫、なのだろう。テレビはしきりに放射能の安全を言う。原発事故は想定済みという者もいる。だから保安院はあんなに冷静な対応なのだと。
これまで一つの疑問があった。原発は通常兵器で攻撃されても大丈夫なのか? ということだ。大丈夫でないとしたら、片方では仮想敵を想定しながら原発を造るのは矛盾ではないか。従って大丈夫に違いないと思っていた。
そして、今回の災害。原発建屋の屋根は結構もろく見えた。使用済み核燃料は堅牢な容器でなく屋根が吹き飛べばむき出しになる場所にあった。だが臨界に達することはないとの専門家の言、これ以上の不幸はごめんこうむりたい。
心配な放射能。テレビでは専門家も安全を強調する。「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の著者、武田邦彦のブログ「原発 緊急情報」を見つけた。