LUSTYHOUSE

まだ、もう少し作ること、動くこと、想像すること、楽しむこと。気ままに、思うことを書いてます。

食卓ワゴン

2012年06月17日 | 工作

キッチンをリホームした友人の依頼で食卓ワゴンを作る。一人暮らしなので食卓を兼ねたデザインにした。久し振りの大物、安くはない材料費を投じてもらうので実はかなりの緊張だ。主な材はタモ集成材(4200×510×30mm)2本、さすがに長く重い、ホームセンターに配達を依頼する。完成したらさぞかし重いだろう。抽斗にファルタカと栂(ツガ・抽斗の前板)、底板にシナベニヤ5.5mm。栂はバンドソーで切断後、ビスケットで接いで必要な幅を確保、自動鉋で厚さをそろえる。必ず逆目になるので自動鉋を掛けた後、サンドペーパーで処理する。抽斗の端にブラックウォールナットの木っ端を張り付けた。

抽斗の受け桟の端にも、ブラックウォールナットのくさびでちょっとアクセント。ブラックウォールナットは端材をオークションで購入。取っ手はブビンガ、指の入る溝をテーブルソーで切り欠く。天板を取り付けると作業場から出ないので部材完成後、母屋で天板を組む(10mmダボ5カ所と4隅だけビス止め後、埋木)。かなり重いので弟に手伝ってもらった。ポニークランプと荷造り用のベルトクランプで天板を組む。キャスターも取り付けた(ストッパー付きは1個だけだったがちゃんと止まった)。

家具は自作しても、そう安くは出来ない。思い通りのデザインとサイズで満足すべき、なのだが果たして気に入ってくれるかどうか。失敗や材の不良、材を落下させて傷を付けるなどリスクはいたる所にある。木工家の慎重さと力量には敬服する。以前買ったタモ集成材より少し品質は悪いような気がする。集成材にも欠陥はあるし、運搬中の傷も生じる。先駆けて曼荼羅屋で鉋を買っておいたのだが、天板接ぎの木端を削るのにも苦労した。集成材表面に鉋をかけるのは素人にとっては不可能。目違いを取る程度で、サンダー(#60→#120→#240→#400)を思いっきり掛ける。

まず、必要部材を大まかに切り出した後、基準木端のカネを出す(自作の直角鉋を使う、大きいものはリョービの手押しではとうてい無理)。その後、何回かに分けて丸ノコですべてをサイズに切った。丸ノコ刃も新調し、治具の定規も作成。すべての材の寸法を出しておく。切り口は微妙に波打つので、手押し鉋や手鉋で修正。天板は500mm幅と200mm幅の材をビスケットで接合し700mm幅を確保する。組んだ後カネを出して1330mmの長さに切断する。丸ノコで切るので、数回に分けて切り落とす。焼けや目違いは、ほとんど起こらない。サイズに切った抽斗用のファルタカに6mmのストレートビット、ルーターテーブルで底板用の溝を掘る。抽斗はどちらからも引き出せる構造。抽斗は夏場の湿気を考慮し、かなりブカに作った。上下左右は1.5mmの余裕。

ここから本体の組み立てに入る。まず、底板とサイド(抽斗の桟が入るスリットをミゾキリで切っておく)の板をビスケットで接合。棚を桟の溝にはめ込み、ビスで止めてダボ(ウォールナット丸棒)埋め。中央に縦桟をダボで接合。ここから抽斗などのサイズを割り出していく。天板はビスとダボの併用、丸棒の代わりに■のチップをあしらう。共布ならぬ余りの共材でイスも作ってみた。コの字の簡単工作、座板下にアリ溝の桟を付けてカネを保持している。座板はダボ10mmで止めた。傷のあった場所にブラックウォールナットを埋木をしてデザインを合わせている。両方とも無骨だ、1品しか作らないので、材料をあれこれは使えない。取っ手や前板は在庫を使った。仕上げは例によってWATOCO オイル(ナチュラル)、テーブル面だけ2度塗って空拭きした。ホームページにPDF図面
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