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外国女優別キャリア10傑(46)フランシス・マクドーマンド

2020-11-05 00:10:00 | コラム
~フランシス・マクドーマンドのキャリア10傑~

コーエン兄弟の兄、イーサンのパートナーとして知られるフランシス63歳。

オスカーだけでなく、テレビのエミー賞、演劇のトニー賞の3冠に輝く名声を得ていて、もはや「イーサンの…」という説明は失礼にあたるか。

若いころはチャーミングなキャラクターをこなしていたが、いまでは「metoo」運動の先頭に立つ存在に。

映画とフェミニズムの問題に関して、米国に見習うことが多いように思うよね。


(1)『スリー・ビルボード』(2017)

娘の死を警察署長への恨みつらみで紛らわそうとする主人公を熱演し、2度目のオスカー主演賞を受賞。

この映画、ほんとうに深い。




(2)『ブラッド・シンプル』(84)

コーエン兄弟の処女作にして、フランシスにとってもデビュー作にあたる。

斬新な「死への恐怖描写」が見どころ。




(3)『ミシシッピー・バーニング』(88)

KKK団に属する旦那と、それに絡んだ事件を捜査するFBI捜査官のあいだで揺れ動く主婦を好演。

DVを受ける羽目になる結末には胸が痛む。


(4)『ファーゴ』(96)

「なんでこんなことを? きょうは、よい日なのに…」

観客の気持ちを代弁する主人公を好演、最初のオスカーに輝く。




(5)『あの頃ペニー・レインと』(2000)

サイモンとガーファンクルのアルバムジャケットを指差し、「こいつらの目はジャンキーだから、聴いちゃいけない」なんていう、ちょっと行き過ぎた母親を演じていて笑える。


(6)『スタンドアップ』(2005)

歴史的なセクハラ訴訟を描いた、シャーリーズ・セロン主演の社会派。

フランシスは、難病に苦しむ同僚を演じる。




(7)『赤ちゃん泥棒』(87)

コーエン兄弟、初期の傑作。

赤ちゃんを「泥棒」した男の同僚の妻を演じる。


(8)『デブラ・ウィンガーを探して』(2002)

女優ロザンナ・アークウェットによるドキュメンタリー映画。


(9)『ショート・カッツ』(94)

群像劇の雄、ロバート・アルトマン後期の代表作。

フランシスの出番は少ないが、彼女が出てくると画面が引き締まってみえるのはさすが。


(10)『ダークマン』(90)

サム・ライミによる、極上のエンタメ。


コーエン兄弟のキャリアスタートはサム・ライミ映画の制作にあり、そのへんがヒロインの起用へとつながったのかな。

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明日のコラムは・・・

『競技と歓声~2020回顧3~』
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