45年3月27日生まれ・76歳。
北海道出身。
公式プロフィール
旦那さんの不可解な自死以降、これほどまで「目立たない」存在になるとは思ってもいませんでした。
宮本信子(みやもと・のぶこ)さん本人もいっています、「映画館に入るのも怖くなった」と。
ヤクザに襲われてもヘーキな感じだった映画監督が、
スキャンダルに対する抗議―とされているけれども、実際はどうなのか分かりません、ただ死んだことだけがたしかで。
不可解に過ぎて、じつをいうと未だ消化し切れない最期というか。
うーむ……みたいな。
2000年代後半にスクリーン復帰したときは、ちょっとホッとしましたね。
21世紀に映画ファンになったひとは、もしかすると夫婦のコンビ作を知らないのかもな…とか思いながら。
<経歴>
夫は伊丹十三、長男は俳優の池内万作。
似てる!
高校卒業後に「文学座」附属演劇研究所に入所し演技を学ぶ。
映画俳優デビュー作は、69年のオオシマによる珍作『日本春歌考』。
教師役を好演した伊丹と恋仲になり、同年に結婚。
『男はつらいよ 純情篇』(71)、『放課後』(73)、『四季・奈津子』(80)、『ときめきに死す』(84)などの良作に出演するも、宮本さん自身が話題になることはありませんでした。
伊丹監督は「ならば俺の映画で」と『お葬式』(84)から連続して宮本さんを起用、
パロディ映画としては日本で最上級のものであろう『タンポポ』(85)、
特殊な職業を映画的に取り上げる「ひな形」となった『マルサの女』(87)、
その続編『マルサの女2』(88)、
制作過程ではいろいろ問題があったにせよ、まぁ面白くはなっているホラー『スウィートホーム』(89)、
流行語にもなった『あげまん』(90)、
(監督が)ヤクザに襲われるきっかけともなった『ミンボーの女』(92)、
その余波か、スクリーン切り裂き事件まで発生した『大病人』(93)、
『静かな生活』(95)、
伊丹さんにしては少し安い話だな…と正直思った『スーパーの女』(96)、
そして、監督自らが経験した身辺警護のアレヤコレヤを映画化した『マルタイの女』(97)。
うん、好き嫌いはあれど話題に事欠かないひと・作品だったわけで、その突然の死はほんとうに悔やまれます…って、これでは誰かの追悼文みたいですね。
ともあれスクリーンから姿を消した宮本さんは2007年の『眉山―びざん―』から復帰、本年の『キネマの神様』でも元気な姿を見せてくれています。
そのほかの作品に…
『あ・うん』(89)、『ヤマトタケル』(94)、『ラヂオの時間』(97)、
『阪急電車 片道15分の奇跡』(2011)、『聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実』(2011)、『いちごの唄』(2019)など。
これはご本人も怒ることはせず納得するのではないでしょうか、
旦那さんの映画で演技する宮本さんが、いちばん輝いていました。
そろそろレトロスペクティブというか、特集企画やら再評価があっていいと思うんです、
それから、伝記映画が創られてもね。
身内にも客観性を保たせるくらい、宮本さんは強いひとだと思いますので、出演だけでなく制作とかにからんでもらって。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(298)三輪ひとみ』
北海道出身。
公式プロフィール
旦那さんの不可解な自死以降、これほどまで「目立たない」存在になるとは思ってもいませんでした。
宮本信子(みやもと・のぶこ)さん本人もいっています、「映画館に入るのも怖くなった」と。
ヤクザに襲われてもヘーキな感じだった映画監督が、
スキャンダルに対する抗議―とされているけれども、実際はどうなのか分かりません、ただ死んだことだけがたしかで。
不可解に過ぎて、じつをいうと未だ消化し切れない最期というか。
うーむ……みたいな。
2000年代後半にスクリーン復帰したときは、ちょっとホッとしましたね。
21世紀に映画ファンになったひとは、もしかすると夫婦のコンビ作を知らないのかもな…とか思いながら。
<経歴>
夫は伊丹十三、長男は俳優の池内万作。
似てる!
高校卒業後に「文学座」附属演劇研究所に入所し演技を学ぶ。
映画俳優デビュー作は、69年のオオシマによる珍作『日本春歌考』。
教師役を好演した伊丹と恋仲になり、同年に結婚。
『男はつらいよ 純情篇』(71)、『放課後』(73)、『四季・奈津子』(80)、『ときめきに死す』(84)などの良作に出演するも、宮本さん自身が話題になることはありませんでした。
伊丹監督は「ならば俺の映画で」と『お葬式』(84)から連続して宮本さんを起用、
パロディ映画としては日本で最上級のものであろう『タンポポ』(85)、
特殊な職業を映画的に取り上げる「ひな形」となった『マルサの女』(87)、
その続編『マルサの女2』(88)、
制作過程ではいろいろ問題があったにせよ、まぁ面白くはなっているホラー『スウィートホーム』(89)、
流行語にもなった『あげまん』(90)、
(監督が)ヤクザに襲われるきっかけともなった『ミンボーの女』(92)、
その余波か、スクリーン切り裂き事件まで発生した『大病人』(93)、
『静かな生活』(95)、
伊丹さんにしては少し安い話だな…と正直思った『スーパーの女』(96)、
そして、監督自らが経験した身辺警護のアレヤコレヤを映画化した『マルタイの女』(97)。
うん、好き嫌いはあれど話題に事欠かないひと・作品だったわけで、その突然の死はほんとうに悔やまれます…って、これでは誰かの追悼文みたいですね。
ともあれスクリーンから姿を消した宮本さんは2007年の『眉山―びざん―』から復帰、本年の『キネマの神様』でも元気な姿を見せてくれています。
そのほかの作品に…
『あ・うん』(89)、『ヤマトタケル』(94)、『ラヂオの時間』(97)、
『阪急電車 片道15分の奇跡』(2011)、『聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実』(2011)、『いちごの唄』(2019)など。
これはご本人も怒ることはせず納得するのではないでしょうか、
旦那さんの映画で演技する宮本さんが、いちばん輝いていました。
そろそろレトロスペクティブというか、特集企画やら再評価があっていいと思うんです、
それから、伝記映画が創られてもね。
身内にも客観性を保たせるくらい、宮本さんは強いひとだと思いますので、出演だけでなく制作とかにからんでもらって。
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明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(298)三輪ひとみ』