Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

外国女優別キャリア10傑(14)キャシー・ベイツ

2020-04-20 00:10:00 | コラム
~キャシー・ベイツのキャリア10傑~

地味な主婦から偏執狂まで。
この迫真性、存在感は、体型がもたらすものも「少しは」あるかもしれないけれど、いやいや、キャシーさんの類まれな演技力によるものでしょう、やっぱり。

オスカー受賞時のスピーチが忘れられない、
「親は、きっとどこかで見ていると思う。ありがとう」

多くを語らずとも、おそらく不仲なんだろうなぁと想像が出来て、グッときちゃったな。


(1)『ミザリー』(90)


原作はスティーブン・キング。
作家が頭のなかで想像するどんな恐ろしい出来事よりも、現実のほうがヤバかった、、、というお話。

ファンはありがたい存在で、少しだけ厄介。


(2)『黙秘』(95)

こちらも原作はスティーブン・キング。

殺人容疑のかかった母親と、事件の真相を聞き出そうとするジャーナリストの娘。
母親は、20年前にも殺人を犯していて・・・。

キャシー×ジェニファー・ジェイソン・リーの演技合戦が見もの。




(3)『タイタニック』(97)

実際にタイタニック号に乗っていた成金、「不沈のモリー・ブラウン」を好演。

こういうひとがジャックの味方になってくれて、よかった―そう思わせてくれる。


(4)『フライド・グリーン・トマト』(91)


ジェシカ・タンディおばあちゃんが話す昔話の「聞き役」、つまり現代パートを担当。

昔話の効果により、夫に対する態度がどんどん変わっていくところが面白い。


(5)『リチャード・ジュエル』(2019)

多くの命を救ったはずの警備員が、爆破犯として疑われていく不条理と恐怖・・・松本サリン事件の河野さんを想起する実話を映画化したのは、イーストウッド御大。

キャシーは、主人公の母親を熱演。


(6)『アバウト・シュミット』(2002)

ジャック・ニコルソン主演のライト・コメディ。

娘の婚約相手の母親をテンション高めに演じるのがキャシーで、終始ニコルソンをイライラさせる。




(7)『ぼくの美しい人だから』(90)

スーザン・サランドンとジェームズ・スペイダーが主演、歳の差カップルを描く。

キャシーが注目されるのはこのころで、すでに40代だったから遅咲きよね。


(8)『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)


ウディ・アレンによる、タイムスリップをからめたコメディ。


(9)『ラブ・クライム』(2009)

アシュトン・カッチャー主演、双子の妹を強姦されたうえに殺されてしまった青年が再生するまでを描く。

キャシーは、主人公の母親役。


(10)『シャーロットのおくりもの』(2006)

牛のビッツィーの声を担当、ジュリア・ロバーツやレッドフォードと共演。

ちなみに日本語吹き替え版では、ビッツィー役はLiLiCoだった。

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明日のコラムは・・・

『マラソンマンとスケボーマン』
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続・アイリッシュマン

2020-04-19 00:59:10 | コラム
傑作映画『アイリッシュマン』に続編があったとしたら・・・

『アイリッシュマン2』でも『アイリッシュマンPARTⅡ』でも『アイリッシュマン・リターンズ』でもなく、絶対に『続・アイリッシュマン』だよね。

日本映画のタイトルでは「続」のほうがいいのが沢山あるけれど、外国映画のタイトルで「続」のほうがいいのは少ないと思う。

『続・ゴッドファーザー』
『続・ロッキー』
『続・エイリアン』
『続・プレデター』
『続・スターウォーズ』

ぜーんぶ「なし。」だもの。

だけど、『アイリッシュマン』は「あり。」、誰がなんといおうと「パート2」よりいい。


そんなわけで、ペンキ塗りの経過報告。

寝室、完了。
こんな感じです。








来週からは居間に進出。
これがクセモノで、額縁に入れたポスターわんさか貼ってあるし、カレンダーも沢山あるし、これらを外すのか、あるいは養生テープうまいこと使って塗っていくのか、
それから掛け時計があったり、50インチテレビやらなにやら沢山の障害物があるので、とてもじゃないが一気に塗れない。
少しずつ動かしながら、時間をかけてやっていくほかあるまい。

完成予定は、ゴールデンウィーク終了つまり、現時点における自粛要請期間が切れる日。

誰からも信頼されるペンキ塗り=アイリッシュマンになれるよう、がんばりまっす。。。


※赤江珠緒×山里亮太×町山智浩÷アイリッシュマン…赤江さんも、コロナ陽性!?

負けるな赤江さん!!



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明日のコラムは・・・

『外国女優別キャリア10傑(14)キャシー・ベイツ』
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ボクはアイリッシュマン

2020-04-18 00:31:32 | コラム
スコセッシの集大成的映画『アイリッシュマン』(2019)に、「ペンキ塗り」という隠語が出てくる。

マフィアの世界で「ペンキ塗り」とは「ひとを殺す」ことを指す。

血で部屋を汚すから、それをペンキで消す、、、みたいな意味ね。


というわけで? 我が家の壁のペンキ塗りを始めた笑


※こちら、ビフォー


※トップ画像と、こちらはアフター…粗いところは、あした2度塗り予定



まだ休業に追い込まれていないだけマシだと思うけれど、コロナショックとその余波により、わがホテルも売り上げが激減している。

mackyマネージャーもほかの従業員と同様にシフトを削った結果、時間が出来た。

新作映画を観たくても劇場は休館。
格闘技の生観戦したくてもRIZIN横浜大会は中止。

という流れから、あと部屋はキレイなのに喫煙者ゆえ壁がヤニで黄ばんでいることに「イマサラ」気づいて、これはヤバいぞ・・・というのもあり、ペンキを塗ってやろうじゃないかと。

アイリッシュマンになってやろうじゃないかと。

まだ寝室の半分だし、部屋すべてを塗るには1週間ほどを要しそう。

まぁこんな機会は滅多に訪れないから、ゆっくりやろうじゃないか―。




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明日のコラムは・・・

『続・アイリッシュマン』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(328)

2020-04-17 05:35:44 | コラム
ぽーらん「ど」→「ど」きゅめんたりー

ドキュメンタリーも、劇映画の一ジャンルでしかない、、、というのが、自分の考え。

「そこで起こっていることが事実」だからと、ときに劇映画よりも尊い? かのように祀り上げられることもあるけれど・・・

「目の前にカメラがあれば、ヒトは演技してしまうもの」

であるし、

撮られた映像は「監督の意図によって編集され、ときに音楽までつけられる」のだから。

だって米オスカー賞では、ドキュメンタリー映画が脚本賞や主題歌賞にノミネートされることがあるんだよ?

つまりそれは、ドキュメンタリー映画を劇映画だとしているからでしょう。


自分がこの考えに行き着いたのは、傑作『ゆきゆきて、神軍』(87)に触れたから。

被写体である奥崎謙三は、カメラを向けられることを強く望み、監督に「こうやって撮ってくれ」と指示までしたというじゃないか!!


以下、ごく一般的なドキュメンタリーに飽きたひとに送る、少々刺激の強いドキュメンタリー映画5選。


『アクト・オブ・キリング』(2012)



大虐殺「インドネシア共産党員狩り」を、なんと加害者が「再現」していくという狂った映画。

デヴィ夫人も関りのある事件なので、そういう意味でも興味深く鑑賞出来るはず。


『FAKE』(2016)

詐欺師―ということになっている佐村河内守を、森達也が肉迫する。

どこか滑稽だからだろうか、このひと、憎めない。




『ハート・オブ・ダークネス』(91)

コッポラによる怪物映画『地獄の黙示録』(79)制作の舞台裏を、妻エレノアが記録。

映画制作そのものが地獄だったことが、よーーーく分かる。




『デブラ・ウィンガーを探して』(2002)

女優ロザンナ・アークエットが、「消えた」先輩女優デブラ・ウィンガーのキャリアを追いつつ、映画界が抱える女性進出や性差別などについてまとめていくインタビュー集。

洒落た創りで観易いが、突き付けてくる問題は大きい。




『人間蒸発』(67)

イマヘイ今村昌平が放つ怪作。

いろいろと「凝った」作品なので、前情報は少ないほうがいいだろう。


次回のしりとりは・・・
どきゅめんた「りー」→「りー」とんぷそん。

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明日のコラムは・・・

『ボクはアイリッシュマン』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(327)

2020-04-16 00:10:00 | コラム
のっ「ぽ」→「ぽ」ーらんど(ポーランド)

ポーランドとカナダ出身の映画監督は侮れないよ―これ、専門学校時代の自分の口癖のひとつ。

そのことばにウソはないけど、なんかイヤな青年だな苦笑

シネフィルを鼻にかけているっていうかね。



ポーランドの映画なんて、よほどの映画好きじゃないと観ないんじゃね? などと思われがちだけど、知らず知らずのあいだに観ているひとも多いんじゃないかな。

以下、このひとたちをおさえておけばまちがいない「ポーランド出身の映画監督5選」。

問題があるとすれば、すでに3人が鬼籍に入り、存命であったとしても高齢であること。

そう、若い野心的な映画監督が育っていないようなのね。



アンジェイ・ワイダ、享年90歳



戦う映画監督として信奉者は多い。

なんといっても『灰とダイヤモンド』(58)だと思う、タイトルがすべてを物語る反戦映画の名作。

ほかに、『大理石の男』(77)や『コルチャック先生』(90)など。


クシシュトフ・キェシロフスキ、享年54歳

知性的な映画を映像美で撮るひとで、とくに日本で愛された。

これから・・・っていうときの訃報でショックを受けたなぁ。

代表作は『ふたりのベロニカ』(91)、
そして、『トリコロール』の3部作(93~94)。




イエジー・スコリモフスキ、81歳

「冬眠」時代を設けているので、監督作は多くない。
ただ、カムバックしたあとも鋭敏さは失われず、若いひとは熱狂するのではないかな。



代表作は『早春』(70)、『アンナと過ごした4日間』(2008)、『イレブン・ミニッツ』(2015)。


ロマン・ポランスキー、86歳



殺人事件の遺族になったと思えば、レイプ事件の加害者になったり。
私生活では「いろいろ」問題のあるひとだが、創る映画はハズレなし。

そういう意味では語りがいのある映画監督であり、そのうえで「たいへんに厄介」なひとなのだった。

代表作は『ローズマリーの赤ちゃん』(68)、『チャイナタウン』(74)、
そして、みんな大好き『戦場のピアニスト』(2002)。


アンジェイ・ズラウスキー、享年75歳

よい意味で、狂人。
繰り返すね、よい意味で。

このひとのすごさは、『ポゼッション』(81)を観れば分かる。




あすのしりとりは・・・
ぽーらん「ど」→「ど」きゅめんたりー。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(328)』
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