僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

「BB」

2007年02月21日 | SF小説ハートマン
「BBには決して近づいてはいけません。」

「BBって何なの?」
「宇宙君を洞窟に閉じこめた敵です。」
「よく覚えていないんだ。気がついたらそこにいただけだから。」

「BBについてはセクションで今も情報を分析中ですが。よく分かっていません。今言えることは大変危険なサイココスマーだということだけです。サイココスマーについては覚えていますね。」
「前に教えてもらったから知ってる。人の心を操るすごいパワーを持ってるんだよね。」
「そうです。その中でも最も力が強く、宇宙の法則をねじ曲げて恐怖の帝国を築いているのがBBです。」

「BBって人の名前なの?」
「セクションサイドではそう呼んでいますが、人なのかどうかははっきりしません。
宇宙人なのか、生き物なのかさえ分かっていないのです。」

「姿を見た人はいないの?」
「調べようとした仲間が無事に帰ってきたことがありません。
発見された仲間は、体だけでなく脳も破壊されています。」

「・・・・・」

「復元できた細胞から取り出した断片的な記憶を分析し、予測したそれにBBという名前を当てています。」

「ハートマンはBBと戦うの?」
「最終的にはそうなるでしょう。でも今はその時期ではありません。
相手が何者なのか、セクションの訓練された仲間がなぜ失敗したのか、慎重に分析しなければなりません。」

「僕を助けてくれた人は誰?雑音でよく聞こえなかったけど、ミリダって言ってた気がする。」
「私はプログラムされた選択肢の中でならお答えできますが、宇宙君の見たことは宇宙君にしか分かりません。でもその人は宇宙君を知っている人ですから、いつか必ず会えるはずです。」

僕はBBという敵を想像してみた。
トントにもセクションにも分からない危険な奴。宇宙を征服するために手段を選ばず、それが武器であろうと生き物であろうと抵抗するものは容赦なく排除する。

猛毒を持った頭でっかちの宇宙怪獣か?そんな漫画みたいな姿しか想像できなかった。
コメント (2)
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