僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

お手伝い

2007年05月23日 | SF小説ハートマン
「宇宙(ひろし)さぁやるわよ、手伝って。」
「うん、じゃぁ卵割ろうか?」
「そうね、お願い。」

「3個でいい?」
「いいんだけど、ねぇ宇宙、卵はママ割るから今日は玉ねぎ刻んでみない?それとオムレツ。」

「えーっ、でも難しいんでしょう。」
「うん、ちょっとね。でも宇宙のスクランブルはもう完璧だし、オムレツもたぶんできると思うわ。」

「いひひひぃ、やってみたかったんだ。」
「変な声出さないでよ、真面目にやらないとダメよ。」


ぼくはもう結構いろいろな料理が一人でできる。天ぷらとか焼き魚とか、ちょっとお手伝いだけのものもあるけど、最初から全部できるのもあるのだ。
この前の休みの日、星見ちゃんが叔父さんと一緒に来た時、レタスの卵スープを作ってあげたらびっくりしてた。叔父さんは

「こりゃぁうまい!宇宙君はいいお嫁さんになれる。」
って誉めてくれた。星見ちゃんは
「お嫁さんいらないんじゃない?」
って言いながら、おいしいって言ってお代わりもした。

みんなママが教えてくれたんだ。
お父さんは食べるだけだけど、ママと結婚する前は料理もしてたんだって言ってる。でも、作ってるのは一回も見たことない。

「ママの邪魔しちゃ悪いしな、第一ママの方がずっと美味しいし、宇宙(ひろし)って弟子もできたし、俺の出番なんてないさ。」
とか言って一人でワインを飲みながらニコニコだ。

僕はママと一緒にお料理するのが本当に好きだから、いけどね。

つづく



コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする